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『ひんがよささう』−玉虫色リップのエリマキトカゲにマロ眉は貴族の女性の印。

さっきも投稿したのにまた書きはじめてる…!!

授業時間ですが全然先生が来ないんです…よくあることなんですがね…!
その間に済ませてしまえ!ホトトギス!

今日はちょっといつもと違うテイストのイラスト。
楽しみです。

今回は月岡芳年『風俗三十二相』第五「ひんがよささう 享和年間 官女之風俗」です。


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この女性はこれまでのように庶民の家の女性でしょうか?遊女や芸妓といった女性でしょうか??

そのような一般市民である影を感じさせない気品を持った人ですね。

この女性は副題にもある通り、官女であります。

官女というのは高貴な身分の人々に仕える女性のことです。ざっくりいうと。

宮中、または将軍家などに仕える女。女官にょかん。かんにょ。


それ以上でもそれ以下でもない説明。笑

この女性たちの出身も格式高い家で育ったので、公家に繋がりがあるわけです。

絵の女性の服装は白の小袖に緋の大腰袴というもの。手には檜扇を携えています。


小袖は、袖幅がやや狭く袖丈の短い衣服で、今のきものの原型となったものです。古くは平安時代後期にも似たようなものがありましたが、それは襲ねの下に着る下着のような役割をしていました。 室町時代後期から武家の婦人の表着に小袖が用いられるようになり、桃山時代頃になると、身幅と袖幅が同じくらいで、袖には振りのついた小袖が出来上がりました。 小袖は江戸時代に入ると、模様付けがさまざまに変化していきます。慶長模様、寛文模様、元禄模様などに代表される時代ごとの流行や、片身替模様、肩裾模様、腰高模様、裾模様などの模様配置による命名のものなど、様々な種類があります。


小袖ではないよく見るものは、手の先が隠れてしまうほど大きな袖をして肘のあたりから余った部分が垂れ下がっていますね。

でも今回の小袖はくるぶしが見えてますし袖も垂れていません。

大腰袴に関してはよく見る大学卒業式の女子たちがよく履くあれです。

檜扇も今まさに見ている『結婚できない男』の信介のお母さんが早坂先生の診察室に忘れていった扇とまさに同じですね。って伝わりにくいな、、。笑


彼女たちの髪型はこれまで見てきた女性たちとは全く異なりますね。

このエリマキトカゲみたいな髪型は中垂髪というものです。

前々回やったの話の延長で耳の横の髪の毛を横に張る髪型のオーバーバージョンですね。その髪の毛を後ろに伸ばして、その伸ばした髪を細長く結ぶそうです。

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こんなイメージ?


絵の女性の高貴さはそれだけではなく昨日に引き続き眉に焦点が当てられる必要があります。これを置眉と言います。

この剃った跡のある自前の眉の上に丸く眉を描きます。

こんなに上に書く必要があるのかと疑問が出てきますが、一説には眉毛の表情筋に影響されずに動かないようにそんなに上に描いたようです。

というとそこまで表情を変えないようにしていたのでしょうか。口元やその他の仕草で自分の感情を表すのでしょうか。


また、この女性には一つ独特な点が含まれます。

それは唇の下にある緑の色。これは笹色紅という当時流行りのメイクだったようです。

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この緑色のラメ感を出すには、今のようなプラスチックでラメを施すのではなく紅を塗り重ねて乾いた時に見られる光沢が玉虫色になっていくものであると言います。

絵のようにはっきりと緑と赤に分けられるわけではなく、紅の一部が光沢感を出すのです。

この絵以外にも渓斎英泉の浮世絵にはこの緑の唇をした女性が描かれているそうです。

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『今様美人拾二景』「てごわさう」です。

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『当世好物八契』です。

現在でもこの紅はあるそうですが、伊勢丹、よーじやにならあるそうです。15000円くらいで、、。リップに4000円までしかかけたことないよう、、笑。

学生が明日かーおう!のノリで入れるところでも買えるものでもなさそうなのは推測できるのでどんなものかネットで閲覧するにとどまります、、。


今日は貴族の特に公家の人間の装いについて見ていきました。

明日早いのでさっさと風呂入って寝よう!

今日はここまで!

#月岡芳年 #風俗三十二相 #ひんがよささう






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