『平土間』−行火であったか、芸者の顔見世−『明治風俗十二ヶ月』
今日は友達の誕生日を祝いにランチへ行きました。
誕生日プレートを出してもらうために昨日電話して(ぎりぎり)、本当に出るか(失礼)ソワソワしていましたがちゃんと火花を散らして出てきてくれました、、、笑!
以前友達に誕生日から二ヶ月以上過ぎてからでもサプライズでプレートを出してもらって、今でもあの嬉しさを覚えているくらい感動したので喜んでくれそうな(重いと思われないような仲の)友達にはなるべくやろうと決めたのです。
今年もその初めてやっていくれた友達には派手にサプライズしようと思います!私が予約したし誕生日の前日だから多分バレてるけど!笑
それはそうとそんな余韻に浸っている暇もなく今日も鏑木清方。
今回は「明治風俗十二ヶ月」の「平土間」です。
ここは一体どういう場所なのだろうというのが初めの印象。仕切りはあるけれどそれぞれの席のシチュエーションが違う。本を読んでいる人もいれば奥にはご飯が置いてある。奥の女性は1段下にいる。ここには女性しかいないし、奥には舞台が見える。見世物を鑑賞する時の開演前の客席なのかな?女性たちはみんな髪の毛にいくつも豪華な髪飾りをつけて着ているものもおめかししたようなものです。急須の下にある「やまと」とというのはこの演劇の団体の屋号的なものなのかな?幕の桃色の柔らかさが私の鏑木清方の色使いです。非常に繊細ですね。
清方の解説にはこうあります。
「顔見世月とて必す『暫』を出したといふ慣例は廃れて久しく ただこの 頃より 冷えかちな平土間に行火が配られる 煙草の煙酒のかをり 場内に灯かはひつて芝居の全体か夢のやうな陶酔境に入る 清方記」
ここは東京の劇場で、立っている女性はちょうど幕間の時間だったから席を離していたようです。
舞台正面の観客席を「平土間」および枡席というらしいです。今でいうアリーナ席ですね。
この立っている女性は芸者風であるとの指摘が本にはあります。同業者の演技を見にきたのでしょうか。
この女性は柳縞の羽織を着ていて、若い人にしてはなかなか選ばない渋いものであるらしい。彼女は花柳界の人ではないかと言われています。
遊女、芸者などの社会。色里。花柳社会。
花街とか言いますから確かに意味は考えればわかりますね。笑
髪の毛に飾っているものは潰し島田というもの。
ポンパドール的な前髪に櫛を挿しているのでしょうか。
もう一人の女性も同じ芸者仲間であると言われています。彼女の元にある緑の布は飛ぶ鶴が向き合った模様が描かれているそうです。そう言われればそうかもくらいに感じる模様ですね。
開いている本には役者のポーズが描かれているようです。彼女は見世物の筋書きを見ているようです。
この座っている女性は実は行火というものを炬燵の代わりにしてあったまっっているようです。
手や足などを部分的に暖めるための持ち運びのできる暖房器具。おもに電熱を用いる電気あんかをさすが、元来は陶土器製・木製の容器の中に炭火などの熱源を入れたものだった。これが家具に発展したものが炬燵(こたつ)。
確かに炬燵っぽいけれどそこまでちゃんとした設備ではない前途みたいな感じですね。
絶対引火してただろうなあ。。
それに布をかぶせて炬燵のようにして寒い11月の見世物を楽しんでいたようです。
今日はここまで!