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『盆燈篭』−二つの燈篭が肝ですね。–『明治h風俗十二ヶ月』
今日はやっと当日投稿です。
そして3食カレーを食べました。いくらカレーが好きとはいえ重いですね。糖質DAY。
昨日までプチ旅行に行っていたので食べまくっていたし、一昨日も女3人で盛り上がりまくったイタリアン食べたし、そろそろダイエット兼ねた体づくりしないとと思っていました、、。
だから筋トレお腹周り用と足用やった!一年前は毎日筋トレ有酸素運動頑張っていたのを思い出して、、。
だからなのか体が動きを覚えていて筋肉によく効いているのが実感できました。
と言うのはどうでもよくて、今日もさっさと鏑木清方をやりましょう。笑
今回は「明治風俗十二ヶ月」の七月、「盆灯籠」です。(著作権がアレ)
女性が二人顔を見合わせて座っています。ちゃんと着物というか浴衣を着ておめかしして待ち合わせしたのでしょうか。奥の女性は髪の毛に色々髪飾りをつけていますが手前の女性は髪には何もつけていません。どんな意味があるのでしょうか。画面奥の箱のようなものに人が演技している姿が演劇風にセットされていますが紙芝居的な見世物なのでしょうか。誰かが操っているのでしょう。上の提灯の柄というか色の組合せや幾何学的な青とクリーム色の組み合わせがこの絵の中で相当インパクトを残しています。その下に伸びる透けた布との質感のコントラストがインパクトをより際立たせていますね。
清方の解説にはこうあります。
「夕涼み 軒に切子の灯籠 五代目菊五郎のお祭佐七の組立燈籠 商家の夏の夕暮に見る風情である 娘の手にもつ団扇は 音羽屋の配り団扇 是眞描くところ 清方記」
この絵の一番の時代性を感じる重要なパーツは女性の左にある箱です。
これは清方の解説から引っ張ると
「五代目菊五郎のお祭佐七の組立燈篭」という部分。
これは組立燈篭というものでペパークラフト用の錦絵のことであるらしいです。
名〙 紙工作の一つ。切りぬいた家屋、樹木、人物などの絵を、箱などの上に、芝居の舞台のように、立体的に組み立て、門前や縁側などにおき、それに明かりをあてて子どもなどが遊んだもの。起絵(おこしえ)。組絵。組立て。立板子(たてばんこ)。
箱の中に劇場を設けた紙工作、それを縁側などに置き明かりをつけて遊ぶものであるらしいです。
見たことある!現代では遊び道具としてではなく、灯籠としての役割の方が強いのですね。
組立燈篭遊び用ver.は明治30年頃に出回ったらしいです。
この絵の組立燈篭にいるポーズをとっている人形みたいなのが五代目菊五郎です。その五代目菊五郎が演じたお祭佐七が主題であったようです。
手前の女性が持っている団扇には款記として「是真」と書かれていますがこれが団扇を配った音羽屋のものであると言います。
公式のページがありました。五代目菊五郎の一家が音羽屋という屋号を持っていたということなのですね。
この音羽屋が五代目菊五郎のことであるので、組立燈篭との繋がりがあるわけです。
組立燈篭自体が当時、家庭の縁側や門前に置かれていたというのでこの女性たちは家の縁側かどこかで涼んでいるところであることがわかります。となるとこの一家が五代目菊五郎を贔屓して応援していたということがわかるのですね。
また、女性たちの上部にある燈篭は切子燈篭と言われるもの。ただの燈篭ではなく、角を切り落としたような形を指す切子の燈篭であることで特徴的なものになっています。
わくを切子①の形に組み、紙または帛の垂(しで)を飾り垂らした灯籠。花をつけたり、彩色などをして飾ったものもある。盂蘭盆会(うらぼんえ)などに用いる。盆灯籠。きりこのとうろう。きりこ。きりこあんど。
絵の燈篭はかなり簡易的に描かれているのかな?
でもやはり切子燈篭だとかなり豪華に見えますよね。ここの女性二人もいいとこのお嬢さんたちなのかな?
時代的に歌舞伎などの知識があるとやはり明治の絵は解読しやすいのでしょうね。
今度歌舞伎見に行きたいなあ。
今日はここまで!