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『かいたさう』−黄昏てる暇なんかない年の瀬!!−『風俗三十二相』
今日からフランス語の勉強を始めました。
一年生と二年生の時の第二外国語がフランス語だったので基礎だけは頭に入っているつもりでしたがやはりもう一度しっかり勉強しないといけないなと思いました。
以前はフランス語検定を受けてみてもと先生に促されたりもしましたがいまいち使えないだろうと思ったので受けませんでした。
今になって受けておけばよかったと思っています。
でも受験までの間に何回か開催されると思うのでその間に受けて級を上げていきたいと思います。
とりあえずは勉強します。笑
これじゃ検定マニアになってしまう笑。
そんなフランス語の勉強に本腰入れた日も月岡芳年。
今回は『風俗三十二相』の第十八「かいたさう 嘉永年間 おかみさんの風俗」です。
![](https://assets.st-note.com/img/1639395758861-paPr3J0uqI.jpg?width=1200)
この女性は副題にもあるとおりおかみさん。
おかみさんは結婚している女性なので眉毛も剃ってお歯黒にしています。
髪型は意外にも派手で笄、簪をつけて髪型だけでもおめかししてきたのでしょうか。
おかみさんは鉢植えを両手に持ってどっちにしようかと悩んでいます。
彼女が見比べているのは福寿草というもの。
![](https://assets.st-note.com/img/1639397284412-YOhBdlVvxf.jpg?width=1200)
フクジュソウは北海道から本州の山野に多く見られる「春植物」です。
(中略)
江戸時代より多くの変わり花が選別され、古典園芸品種も多く見られ、近年はマニアの収集欲をさらに高めています。
春の植物として二月から四月に見られるものです。
「福を招く」という意味のある植物名なので「元日草」とも言われ、正月の鉢花として売られています。
なので年末の出店によく苗が売られていて、年の瀬に繁盛したようです。
他にも正月用の鉢植えとしては白梅もよく売られていたそうです。
絵で描かれる時間は夜であるらしい。
おかみさんの前に描かれる炎は結構前にやったひょうそくというもの。急須型の灯りが吊るされています。
![](https://assets.st-note.com/img/1639398455833-8fNbyKRv68.png?width=1200)
結構ある。
水が出るところから火が出ているのかな。
多くはフリマアプリでオークションに出ている写真ばかりでした。
炎のひが必要なくらい暗めの時間にもこうして出店が出ていたのですね。
相当繁盛して盛り上がっていたのがわかりますね。
年末のこうした出店は今は一週間前がクリスマスであることから現在はあまり見られないのが正直なところですね。
江戸時代は新年に向けて買うものとして注連飾り、神棚、破魔弓、羽子板などが売っています。
それらは歳の市という出店マーケットで売られていたのです。
年の市にお正月飾りだけでなく日用品も売っているのは、新年に向けて日用品も新調するという習慣があるからです。
今でも開催されているところがあるようですね。
メジャーなのが深川八幡宮や神田明神、芝神明社、などがあります。
特に今でもあるので有名なのが浅草の歳の市です。
上に載せた記事に浅草の歳の市について記載があります。
![](https://assets.st-note.com/img/1639400301442-dV1JLANZir.jpg?width=1200)
歌川広重の『六十余州名所図会 江戸 浅草市』です。
浅草寺の前に出店が多く並んで日用品から羽子板までさまざまにずらっと並んでいるのがわかります。
ぎゅうぎゅの人ですが、みんな目的を持ってせかせかしてるようにも見えますね。
![](https://assets.st-note.com/img/1639400443475-nvquzwTWXk.jpg)
歌川豊国の『江戸自慢三十六興 浅草年之市』です。
茶屋なのかご飯屋さんなのか、男女が一緒にいて外の様子を気にしています。
浅草の市は二階建ての店店の前にも人々は溢れていたのですね。
![](https://assets.st-note.com/img/1639400650200-I6oauB1btC.jpg?width=1200)
歌川広重の『東都名所 浅草金竜山年ノ市』です。
これは雪をかぶってしまっていますが、それでも人は多くいます。
人々が持つ傘に積もっていますがそんなことなど気にせず他の人の傘に入って凌いでいるのかもしれないですね。
こんなに天気が悪くても混んでいても出て買い物をしなくてはならない、まさに師走の様子ですね。
今回は福寿草、歳の市、特に浅草の歳の市について見ていきました。
もう少しで今年が終わっちゃうことに哀愁が漂ってしょうがない今日ですが、せかせか気を休めているいとまもない江戸時代の人々を見てなんだか元気になれた気がします!笑
今日はここまで!