伊藤若冲『鶏図押絵貼屏風』の黒いニワトリちゃんが見てくる。
近世の絵画が好きです!とは言ってもざっくりしすぎている気がしてならない。
自分が好きなもんについて、まるで大学の講義のように構造的な思考で15回くらいで総括できるようなことはないので、一つ一つ点と点を繋げる作業をしていきたいな!
私が一番最初に感銘を受けた作品が伊藤若冲の『鶏図押絵貼屏風』。
特段美しい風景描写をしているわけでもなく、美人図のようにモチーフの心情や置かれた状況などが読み取れるような見た目深そうな作品であるわけでもない、ニワトリさんが12羽それぞれ違うポーズをとっている屏風絵。
私はこの作品を、今年初夏にサントリー美術館で開催されていた『ミネアポリス美術館 日本絵画の名品』で本物を見ました。
屏風の全体写真撮ればよかったと強く後悔しております。
私はこの上の写真の右から二番目のニワトリちゃんとバッっっっチリ目が合って、ラインの背景にのしあがってます。
白黒の墨絵で、こういう筆感の絵ってすごくいい意味で掴みどころがなくてちょっと水をこぼしちゃったら滲んで形がなくなってしまう気がする印象がある。だけど、この絵はニワトリちゃんたちが影を置いて走り出しているような、細く鋭い脚で強く土を踏んでいるような印象があって、でもお尻の方は羽がフワッフワで走っている勢いで抜けてしまうような想像までできる柔らかさとも共存している不思議な絵であります。。。地味に地面に短い草が生えてんのがより乾いた地面を表現していて12羽もいると埃をたてていそうな気もします。
話は変わって伊藤若冲って今なんだか流行ってますよね。小学館から出ている『和楽』の10月11月号で特集されていますし、パラリンピックの開会式にデコトラにデザインされていたのも若冲の絵ですし、ちょっと前に若冲展やっていたらしいし、、!
若冲ってどんな人なんだろう、って絵を見るたびに思うけど絵を見ているとそんなこと忘れてしまうくらい作品に夢中になってしまう。作者を忘れる作品であることってアーティスト冥利に尽きる後世だとか生意気なことを考えてしまう。
今は目の前に本物の作品はないので若冲について知っていく絶好の機会なうです。
『ミネアポリス美術館 日本絵画の名品』の展示会で購入した図録の絵師解説の部分に若冲の欄、しっかりございます!!
人生は1716年から1800年の間、84年て結構長生き、、?相当長生き!!
初めに狩野派で中国絵画の模写をしていたという。そっからニワトリを庭に飼って観察写生するようになったらしい、、。
え、先の鶏の屏風はペットのニワトリちゃんたちだったのかな!?😂
「あの鶏冠が小さくて体が丸々しているのが小梅、羽がほとんど孔雀みたいな迫力を持つ小さな子はぴいこっく、たまにこっち向いてにっこりする黒い体の子がえみお、首の周りに白いモワモワがある子は伯爵。」
とか考えてやっていたのだろうか笑
次以降は若冲についてのより深掘り、そして他の作品についても知っていきたいと思います。
『和楽』10月11月号買っちゃおうかな〜、でも今月金欠なんだよな〜、最近よく言う自己投資といえばそういうことになるけどな〜、今月行く予定の展示会いっぱいあるしどうせ図録買っちゃうんだろうな〜、
よーし、部屋を絵画資料で埋め尽くしちゃえ〜!!!(やけ)
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