『たのしんでゐさう』−師匠はゆるりと弾く三味線−『風俗三十二相』
キョキョ今日は私の大学のお友達からちょっと早めの誕生日プレゼントをもらいました!!!
それも化粧品とかアクセサリーなどではなく、”鏑木清方の画集”!!!
なんとセンスの溢れていることか!確かに少し前にどの絵師が好きでどんな画集を持っているかを聞いてきたことがあったのをおもいだしました。
そんなに深掘りしてまで考えてくれるなんて本当にいい友達を持ちました、、。
私も同じくらい嬉しいと思ってくれることを返さないと、、!と思った日でした。
ちなみにいただいたのがこちら
ちゃんと鏑木清方記念美術館に行ってくれたようです。。。
朝、家に忘れ物をして東京1クズな自信のある自転車(錆びて錆びて重い)で家に引き返して今日も朝極寒だったのに汗かいて、最高にイラついた状態で大学に向かったのに、全部なかったことになりました、、。
本当に思ってくれる友達を大切にしよう、、。
そんな嬉しい嬉しい日も月岡芳年。
鏑木清方の画集はまたこれが終わってからじっくり解読していこうと思います。
今回は『風俗三十二相』の「たのしんでゐさう 嘉永年間 師匠之風俗」です。
この女性は着ているものもそれなりに緩くて、しかも体勢も右に寄っていてだらんとしています。それだけでなく顔も口元が緩んでいて目もニヤリとしています。
それほど固い場面ではないようですね。
女性が弾いているのは三味線です。
当時は武家屋敷に女中奉公を願う町人の娘にとって三味線は教養の一つとして大事なものだったようです。
この絵の副題にもあるとおりこの女性は三味線の「師匠」だとわかります。ゆるりとした姿勢で余裕の表情で弾けるのも師匠だからなのでしょう。
三味線は平安鎌倉時代からずっと引き継がれている伝統的な楽器というわけではないのが面白いところ。
意外にも16世紀に琉球から流入してきたものです。
流入してきた時は「三線(さんしん)」というものとしてです。
それが本州にも馴染むように人形浄瑠璃や歌舞伎で扱われやすくなり、絵のように日常的になるまでそう長くはなかったようでうすね。
江戸後期にはすでに室内で遊女や芸者たちが演奏したり、花見や川遊びなどでも庶民たちが興じていたようです。
歌川国貞作『中村座三階稽古惣ざらいの図』です。
演目の中で使われているというよりも伴奏として傍で演奏されていたのですね。
歌川国貞の「今様美人揃」です。
美人、おそらく遊女か芸者が客の前で演奏しているのでしょうか。
歌川国貞作の柳橋の芸者、しづです。
奥に見える隅田川と両国橋が現在東京北部の遊廓を思い浮かべますね。
芸者である女性が客の前で弾いているのでしょう。
今回は三味線とそれを描いた浮世絵について見ていきました。
今日はここまで!
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