『長夜』−焙じて縫って学んで、コオロギが鳴いている。−『明治風俗十二ヶ月』
今日は朝寝坊しました。
九時からのバイトなのに八時四十九分に起きてしまって急いで顔洗って歯磨いて化粧水つけてコンタクトつけて、2分メイクして着替えて出ました。笑
家から徒歩2分のバイトかつタイムカード切ってから着替えなどの準備をするルールの店なのでちゃんと9時きっかりにタイムカードを切ることができました。
午後1時までご飯を食べずに、2時からのゴルフに間に合うように卵かけご飯を掻き込みました。その後も近所の神社に行く予定があったり、筋トレしたり、なかなか暇とは言い難い日曜でした。笑
明日は友達と授業前にご飯で誕生日をお祝いする!
今週もいくつも予定が入っているので充実しそう。
楽しみが漏れてますね。そんな私の予定なんかどうでもよくて、今日も鏑木清方。
今回は「明治風俗十二ヶ月」の「長夜」。
女性が二人と少年が一人。奥の女性は囲炉裏に何かフライパン的なものをかざしています。お母さんのような人なのか、手前の女性よりも地味な色味の着物を着ています。眉毛も薄く肌も整えていないかもしれません。囲炉裏の上にガス灯みたいなものがあります。当時からあったのかな?ほのかな炎が人々の手元を寺しているのでしょう。手前の女性は布を縫っていて口元で糸を押さえています。髪の毛がきちんと整えられていて黄色い髪留めで髪をまとめられています。もっと手前の坊やは悩ましそうに勉強しているのかな?インクの瓶とペンが置かれていて、床には鞄が放られています。めちゃくちゃ気になったのが画面左上の神棚にうっすらと献花と盃が飾られています。そこをあえてはっきりとした線で描かないことでうっすらと神聖なものが現れているような印象になります。
清方の解説にはこうあります。
「ささやかな家なから 母姉弟の三人暮らし 水入らすの燈下の まとゐ 䑓所の壁のあたり 肩させ裾させと蟋蟀すたく長夜てある 清方記」
この三人はお茶の準備をする母親、裁縫をする姉、石油ランプの下で勉強する弟という。
母親は火鉢に焙炉をかざし茶葉を入れて湿気を飛ばしているところだと言います。
焙炉とはこれのことです。
茶、薬草、海苔(のり)などを乾燥させる道具。木の枠や籠(かご)の底に和紙を張り、遠火の炭火を用いる。また、「ほいろう」ともいう。『日葡(にっぽ)辞書』にはFoiroと記され、「茶を焙(ほう)じ煎(い)る所、または、その炉」と解釈している。また、『和漢三才図会(ずえ)』など、江戸時代の辞書類には、茶を焙じることをおもな役目としている。
[森谷尅久・伊東宗裕]
ということはこの母親は焙じ茶を作っているのかな?
ちゃんと手作りなんですね!
姉は縫い物をしていますが、ここで特徴的なのが彼女の左下にある赤い塊みたいなの。これをくけ台と言います。知らなかった。
くけ台とはそれに紐を通し紐を裂に固定して引っ張ると縫いやすいものであるようです。
和服を縫うときに使うものなので今は見ることがないそうです。そりゃ知らなよね。
確かにそこから赤い糸が伸びていますね。女性の口元から手にかけて伸びている糸は鶯色です。これを裏地に使っていたそうです。
この絵の上部にある時計は四つ丸時計およびダルマ時計というもので、イギリス製を真似て国内で作られたものであるそうです。
調べてもネットオークションのサイトしか出てきません。みんな売ってるのと買いたいが拮抗している骨董品なのかな。
清方の解説にある「肩させ裾させ」というのはコオロギの音を聞いてそれを言葉にした言葉であると言います。
こちらの方の記事に掲載がありました。
コオロギ科の昆虫。普通にみられるコオロギで、体長約2センチ、黒褐色。頭部は丸みがある。雄は8月中旬から11月ごろまでリッリッリッと鳴く。名は、これを古人が「肩刺せ裾すそ刺せ綴れ刺せ」と着物の手入れを促していると聞きなしたというのによる。
あーちょっと本物の虫の画像きついなあ笑。手で隠しながら、、。
本当はりっりっりと鳴くものを着物の手入れを促す声に聞こえたのでしょう。
今回は当時の風習やいわれについて勉強しました。
今日はここまで!
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