『けいこ』−お稽古は雨の中でも、、−『明治風俗十二ヶ月』
キョキョ今日はやっと美術検定を受験しました!
こういうスタイルで出るんだ〜と感覚がわかっただけで、理解できた問題と全く何言ってるのやらの問題の落差に驚きもしました。
どうやって勉強していくのかがなんとなくわかった気もしました。これまでとりあえず覚えるという闇雲方だったのでいい経験でした!
受けてて楽しかったのでまた近いうちに勉強再開したいと思います!
そんな日も日本美術。鏑木清方の「明治風俗十二ヶ月」の三月です。
三月は「けいこ」。
恵子さんでも慶子さんでも景子さんでもなく稽古。
一人の少女が正座をして女性に何かを教えてもらっています。前髪の短さがなんともいえない可愛さですね。ポンパドールが大きくて後ろの櫛が見えません。女性の方は琴でもなく三味線のようなものを持っています。少女に歌を覚えさせているのでしょう。きっと真ん中の机の上に広がる紙は歌詞カード。相当頑張っているのですね。ここで私が好きなのが扉と壁の間から見える外の景色がまるで掛け軸みたいな芸術性を持っています。橙色の花が小さく咲いていますね。まだ寒いんだろうなあ。
この絵の清方の解説にはこうあります。
「日本橋の内なから中心を少しはなれた商人の奥住居 春雨しめやかに節をみたさす 唄を浚う娘十三 清方記」
この時代、明治時代の良家の子女の習い事には長唄というものがありました。
日本文化いろは事典に簡易的な記載があります。
歌舞伎舞踊の伴奏音楽として発展した三味線音楽で、「江戸長唄」とも言います。長編の歌曲として、現代でも歌舞伎音楽の伴奏として演奏されています。
やはり三味線音楽であるようですね。明治時代は歌舞伎から離れて長唄のみでの演奏会があったほど人気だったようです。
よくよく絵を見てみると少女が座っているよりももっと手前に紙が2枚散らばっているのがわかります。それに何かしらの絵が施されていて、歌詞ではないので、歌舞伎の演目ではないかと言われています。
傘を持った女性というか女形の振り返りのポーズと解説、その下に見栄を切っているようなポーズをとている男性が絵がかれています。
また、この少女の着ている着物が矢絣という柄のもので当時の女学生たちに大流行りでったようです。
なんだかチカチカしてきた。。。笑
それくらい目を引く柄ですね。
外の景色で掛け軸みたいだと言いましたが外は雨が降っているようです。
清方の解説にあるように「節をみださず」降っている春雨です。
確かによくよくみると灰色の薄い色で縦に線が描かれています。細かく静かな雨であることが薄い色と騒々しさを感じさせない描写から感じ取ることができます。
解説をちゃんと読むとこんなに知ることができることが増えるのが楽しい!
今日はここまで!
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