ダウンライトで外せない、「温白色」という光の魅力
今日、久しぶりに大阪駅界隈を歩いてきました。
地下通路を歩くと、リフレッシュ工事が完了したエリアはこの記事のキャッチ画像のように明るくすっきりした印象に変わっていました。
床や壁面パネルの質感による効果は大きいですが、実はダウンライトの光の色が「温白色(おんぱくしょく)」で統一されてたことによる効果も見逃せません。
明るくハッキリ見えるのに温かみがあって華やいだ雰囲気にもなる、それが温白色です。( ↓ 大阪駅から西梅田駅方面への地下通路)
この温白色、以前からショッピングモールや店舗の照明としてよく使われていましたが、数年前からは家庭用ダウンライトとしても普及してきました。
家庭用のダウンライトといえばずっと電球色が定番でしたが、LED化したことで昼白色が加わり、その後2色の良いとこ取りとして登場したのが温白色です。
先ずは光の色についてのおさらいから。
光色の種類にはオレンジっぽいのから順に「電球色 2700~3000K」→「温白色 3500K」→「白色 4000K」→「昼白色 5000K」→「昼光色 6200~6500K」があり、皆さんが馴染みがあるのは「電球色」と「昼白色」の2色、あるいは「昼光色」を加えた3色だと思います。(記号の「K」はケルビンで色温度を数値で表しています。 出典:富士メディシエ)
リビングだと光色の違いはこんな感じになります。(左から昼白色、温白色、電球色。 出典:札幌の新築情報ブログ「ラボ日記」)
既にLEDダウンライトを使っている方ならお分かりだと思いますが、電球色は温かく落ち着く色なので、玄関や廊下、トイレには最適です。
ところがリビングではどうかというと、電球色ではちょっと暗いし、物の色が全て赤っぽく見えるので日常生活の作業の場としては△。一方、昼白色は明るくて視認性が良いけれど、温かみが無いためくつろぎの場としては△。
そんな不満を解消したのが温白色です。
この温白色が洗濯物の汚れのチェックに最適だと、洗面脱衣所に採用するリフォームコーディネーターも多いです。
最近では市場のニーズに応えてどんどん進化し、電球色、温白色、昼白色の単色ダウンライトに加えて、電球色と昼白色との2色切り替えタイプや、電球色、温白色、昼白色の3色切り替えタイプ、さらには電球色~昼白色まで多段階で切り替えられるマルチタイプまで現れました。もちろんどれも明るさの調節は可能です。
ところで、市販されているシーリングライトは調光調色機能付きが最も普及しているので、電球色から昼光色まで多段階で調色できて明るさの調節も自由自在ですよね。
ではみなさん、どんな調整をしていますか?
私の勝手な想像ですが、おそらく一番明るい「全光」ボタンを押した状態の光色のままで、明るさだけを調節しているのではないかと思います。
これは電球色のLEDと昼光色のLEDがどちらも100%点灯した状態で最も明るく、その光色はメーカーによって多少違いますが、白色を中心に少し温白色寄りか、少し昼白色寄りかのどちらかです。(ちなみに私は少し温白色寄りでほんのり桜色になるオーデリックの製品のファンです。)
今まで深く考えたことも無いかと思いますが、今度量販店に行く機会があれば比較してみてください。メーカーによる違いが分かります。
話をダウンライトに戻しますが、ではこれからリフォームする際はどの光色が最適か考えてみました。
・玄関、廊下、トイレは電球色の単色タイプ
・洗面脱衣所は好みによって電球色か温白色のどちらかの単色タイプ
・キッチンは視認性がいい温白色の単色タイプ
・リビングも温白色の単色タイプ
あとは好みによって、リビングや寝室で電球色も使うなら電球色と温白色の2色切り替えタイプか、昼白色を使うなら昼白色と温白色の2色切り替えタイプとなり、予算に余裕があるなら3色切り替えタイプか多段階調節タイプになります。
また、家中のダウンライトを全て温白色の単色タイプで統一したリフォーム済みマンションを見たことがありますが、明るく温かみがあってスッキリしたいい雰囲気でしたので、こちらのパターンもお勧めです。
このように、これからリフォームをされる方やダウンライトの交換を検討中の方には、今注目を浴びていて今後主流になるであろう「温白色」で検討されることをぜひお勧めします。
どんな感じになるのかは、ショッピングモールや最近改装を終えた地下街、公共トイレなど、多くの場所で確認できますので。
皆さんお馴染みのユニクロの店舗照明も「温白色」ですよ。
なおダウンライトについて、経験者からのアドバイスを一言。
おそらくほとんどの家庭では、切り替え式であっても一番最初に光の色と明るさを調節した後は、面倒くさい調節などせずにずっとそのまま使い続けるんじゃないかと思います。そうだとしたら、コストを抑えた単色タイプでいいんじゃないかと。
また、キッチンカウンターの上など、別に点けなくても困らない場所は多分あっても点けません。間接照明も同様で、点けるのは最初のうちだけです。
結局のところ、「あったらいいな」は「無くても困らない」なので、どれだけ照明にお金をかけるかはご自身がどれだけ光にこだわりを持っているかによりますね。
それでは、良いリフォームになりますように。