はる
もうすっかり春だ。
世間は未知のウイルスと戦い、色々見失いつつあるが
今まで通りだったら、
卒業式、旅行、お花見、入学式、、、
いろんな場所でいろんな感情を抱いていただろう。
それが今は、春に感じる"悲しさ"とはまた違う悲しさを生んでいる。疲れた。
けれどそんな中でも、最近は春特有のあの感情を抱くことが多い。
やはり春がきている。
これは、歳と共に徐々に変わってくる。
大学進学を機に遠くに飛んだ、とても仲のいい友達の結婚が決まった。
凄くおめでたい。
けれど、彼女の口から聞いた時に、素直におめでとうと言えなかった。
なぜなら、彼女は就職で地元に戻ってくるはずだったが、これからの人生は遠くで過ごすことになるからだ。
彼女が大学を選ぶ時に、なるべく会いやすい距離にいて欲しいという気持ちを惜しみながら彼女の選択をもちろん優先し、遠くで頑張って4年後また会えることを願うしかなかったという思い出がある。その頃と同じ感情が湧いてきた。
凄く悲しかったが、またどうせ戻ってくると思っていた。
だから尚更、今回の件は悲しいのである。
結婚自体はおめでたいが、私たちの距離は昔よりも遥かに遠いのだ。
もう大人だから、こんなことはいつでも訪れることぐらいわかる。が、思いの外悲しくて素直に喜ぶことができなかった自分はまだまだ子供だと実感した。
成長しなければ。
私の親友よ、悲しいけれど、心からおめでとう。