三幻魔録
こんにちは、Yakamochiです。
数ヶ月単位で煮詰めた三幻魔デッキについて、せっかくなので文献として残します。
●基本戦術
先攻はスキル②による手札入れ替えにより、安定して失楽園+幻魔を構えることができます。
失楽園の2ドローが入るため不純物の妨害も引き込みやすい他、初動札がなにかしら2枚重なればランク2のジャッジバスターを出すことができるため、これがメインギミックの妨害となります。
基本はジャッジバスター込みで2妨害、少し上振れると3妨害と言った感じで先攻は構えれます。
やや心許ないと言えばそうですが、妨害数とは別に失楽園+幻魔が存在するため盤面強度自体は悪くありません。
後攻はスキル③により、場か手札のモンスターをデッキに戻すことで三幻魔のどれかをデッキから生やすことができます。攻守4000のモンスターをいきなり出せるためシンプルにヤバい効果です。
後手において出すのは基本的にはラビエルで、招来神などで妨害を貰った後にダメ押しで蹂躙拳を叩き込むことを狙います。
幻魔を生やすにはモンスターを戻す必要があるため、この点手札誘発はデッキ自体と好相性と言えます。
スキルの幻魔湧かしは強力ですが、一方でそれ以外の要素においてこのデッキは後手があまり得意ではありません。
特に手数の源となる招来神に妨害を貰うとそれだけで止まってしまうことも多いです。サーチ効果と召喚権の追加をまとめて無力化される無効系の妨害(ヴェーラーなど)は特に致命傷となります。
除去系の妨害であれば、解門で釣り上げることで追加召喚の効果は使えるため良いのですが、盤面に残されたまま無効にされるとどうにもなりません。
そのため幻魔デッキには、それら無効系の妨害を回避するための禁じられた一滴の採用率が非常に高くほぼ必須の状態になっています。
同様に招来神を場から逃がしつつ、相手モンスターをパクりワンキルの一助にもなるエネミーコントローラーも便利です。
メインギミック
・幻魔皇ラビエル
専用サポート蹂躙拳の存在から、このカードがデッキに残っていないと勝ち筋がかなり減ってしまうため初動の展開で出す幻魔は極力これではなくハモンにします。スキル③で湧かせる幻魔の筆頭であり、幻魔デッキ=これ+蹂躙拳をどれだけ通せるかというゲームと言っても過言ではないほど重要なカードです。また強制発動の誘発効果で、相手がモンスターを召喚すると場に攻守1000のトークンを生み出します(うんこ漏らしたって言うのやめてください)トークンは壁になる他、生き残ればトロイメアリンクに変換できるので普通に便利です。
・降雷皇ハモン
ラビエルに次ぐ打点要員で、このデッキは基本的にこのハモンとラビエルでしかビートダウンを行えなえないため同様に重要なモンスターになります。
失落の霹靂の存在もあり、先攻で出すのは専らこのモンスターです。
このカードを先攻で出して耐え、返しのターンに失楽園下でラビエルを追加し蹂躙拳で一掃→ハモンの4000パンチを叩き込むのが一連の流れです。
また自身が守備表示の時に適用される永続効果で、相手はハモンしか殴れなくなるため横の棒立ち将来神を守ることができたり、地味に頼りになります。
・真炎皇ウリア
他2体の幻魔と違い一切の打点を持たないため普通に問題児で、1枚初動とも言い難いです。
相手のバックをチェーンさせずに破壊する効果自体は強力ですが、このカードを場に出す=ハモンやラビエルの召喚機会を消費しているため自身が打点を持たない以上別の攻め手を用意しなければならず扱いにくいです。ただ皆既日蝕のリリース後は少々事情が変わり、多少無理をしてでも相手の皆既日蝕と思しき後ろを事前に触りたい場面はあり、召喚機会はかなり増えました。
・暗黒の招来神
初動となるカードで、最大枚数確定です。類似したサーチ効果を持つ解門と比べ魔法・罠までサーチ範囲としているため小回りが効きます。先攻で初動札が重なった場合は失落の霹靂をサーチすることで盤面を強くすることができますし、後攻においても、ダイレクトに失楽園にアクセスして攻めるプランも取れたりします。追加召喚効果も重要で、定番の先攻展開は勿論、後手捲りにおいてもリンク召喚などの手数に繋げやすいです。特にこのカードを召喚→召喚神をサーチしてそのまま召喚してトロイメアフェニックスに行けるのは流れとして美しいです。
2つの効果が強力すぎるあまり、幻魔は攻め手や展開をこのカードに依存している所があります。
そのためこのカードに妨害を受けるのがものすごくきついです。
混沌の召喚神
このカードは個人的に2枚欲しいです。
後攻時、通常召喚した召喚神Aをリンクリボーに変換し墓地へ
↓
手札の召喚神Bをコストに解門の蘇生効果を使いそのまま場に蘇生
↓
墓地の召喚神で失楽園を拾ってくることで、失楽園のある状態で一体目の幻魔を場に出すことができます。
墓地と手札に一体ずつ召喚神がいる必要があるので、2枚採用が望ましいと思います。
失楽園
幻魔をコキュートスにし、毎ターン2ドロー、召喚神からのサーチも可能というゴッドカード。
このデッキが耐性持ち幻魔でのビートダウンを持ち味としている以上、これを除去されると幻魔もたちまち木偶の坊となり厳しいですが、維持できればその分強力です。
1枚目が除去された際のリカバリーとしても勿論、以下の状況などで失楽園を素引きしていると強いため複数採用がベターに思います
●先攻で招来神にヴェーラーを撃たれた時→スキル③で招来神を戻して幻魔を出し、2ドローできる
●後攻時、深淵に潜むものなどで墓地利用を封殺されている時
●後攻時、召喚神から手札の幻魔を場に出す際、先貼りすることで耐性のある状態で着地できる
などなど失楽園の素引きはありがたいことが殆どです。
が、2枚素引きしてしまうとすごく邪魔なため、採用枚数は2枚に留めるのが良きと思います。
天界蹂躙拳
ラビエルの打点を倍にし、全体攻撃も付与する超絶パワーカードです。
このカードの存在から、相手は不用意にモンスターを攻撃表示で残すとそのまま負けに直結してしまうため、相当なプレッシャーをかけることができます。
閃刀姫などのリンクモンスターを主軸に戦うデッキはこれ1枚で粉砕できることも多いです。
またペンテスタッグとのコンボが凶悪で、打点8000の貫通+全体攻撃は確実に人が死ぬので、幻魔デッキの主要な勝ち筋として定着しています。
そして墓地効果も意外とよく使います。
主な用途は後手において場の蓋された下級をリリースによって墓地に落とし、解門の蘇生効果をアクティブにし手数とすることです。
特に召喚神は再展開することで手札の幻魔を出せたり、墓地に送るだけでも失楽園を確保できるので特に重宝します。
七星の解門
招来神と同じテーマ内の汎用サーチであるため、安定性確保のため3枚必須です。
永続魔法であるため、招来神が無効系に弱いのに対しこちらはサイクロンなどの除去に弱いです。
効果は3つあり、
①…汎用サーチ(カードの発動時)
②…手札コストと引き換えに下級を蘇生
③…ノーコストで永続魔法を回収
と3つある効果全て強い上に、効果の発動に名称ターン1制限がありません。が、カードの発動には1ターンに1枚の制限がかかっています。
そのため前のターンから残っている解門と併せてという形にはなりますが、②の蘇生や③の回収は複数回の起動が可能です。
そのため手札コストの必要なトロイメアリンクモンスターとの相性が良く、
これら解門がもたらすアドバンテージを連続リンク召喚で叩きつけ、リーサルを狙っていくのも幻魔デッキの醍醐味とも言えます。
失落の霹靂
相手が魔法・罠の効果を発動した際、攻撃表示のハモンを守備にすることで、その効果を効果処理時に無効化します。
妨害として普通に優秀で、特にシャドールなどの魔法カードに展開を依存している相手には先攻でこれを貼るだけで勝てることも多いです。
また破械のような強力な罠カードを使ってくる対面にも、採用の有無で勝率が劇的に変わります。
そして無効の仕方がやや特殊で、相手の発動した魔法・罠の効果処理のタイミングで霹靂の無効を適用するか選べます。
なので禁じられた一滴や超融合のような、チェーンを封じる効果を持つカードも問題なく無効化できるのが強みです。
各対面
●フルール…五分
先攻…相手のサージュを防げるよう、先攻はジャッジバスターを特に置きたいです。
サージュ以外の相手の攻めは他の妨害で受け、ジャッジバスターの効果をなるべく温存します。
こちらが構えやすい無効系の妨害が相手のディンギルス、還零龍などに有効なため意外に耐えれる印象です。
後攻…相手の型が多彩すぎるため一概に言えません。
一応ビシバールキンはリンク召喚でトークンを捌けるためきつくなく、焔聖騎士も打点で処理しやすい、ネクロス型もジャッジバスターでヴァルキュルスを貫通して攻撃できたりとどの型ともある程度やりようがあります。アバウトで申し訳ないですが後手がきつい印象はありません。
●LL…超不利
失楽園の耐性を無視して直接攻撃してくる上にメインギミックでは突破不可のナイチンゲールと、
高すぎる幻魔のステータスを逆手に取り極大の戦闘ダメージを押し付けてくるスターリングがきつくてかなり不利な相手です。
後攻に関しては一滴を引けていればナイチンゲールを無効化して勝てることもありますが、それでもLL側が皆既日蝕や一滴などの不純物を持っているだけで厳しいです。
●閃刀姫…有利
先攻…バーナーの追加効果で失楽園を破壊されるのが嫌なので、意味もなく破壊耐性のないモンスターを立てないようにします。
バーナーへの警戒も重要ではありますが、それだけだとオートクレール+ハヤテで普通にワンキルされてしまうためなるべく霹靂を貼っておきたいです。
なので個人的には将来神(バーナーの的)を立ててでも霹靂は貼り、霹靂まで構えられない初手の場合は召喚神から入り失楽園+ハモンで返すようにしています。
霹靂で無効にするのはほぼ墓地3バーナーor墓地3エンゲージで、相手の残り手札などのリソースを見つつ要所を無効にします。
後攻…相手のシズクの顔面を蹂躙拳で叩いておわりです。閃刀姫相手に後手を取るとニッコリしてしまうくらい高い確率で勝てます。
最もきついのはシズクの後ろにウィドウが2枚あるパターンで、たまに蹂躙拳まで辿りつかないことがあります。が、結構イーグルブースターとか置いてくれたりするので大体貫通できます。
ベクターブラストでラビエルを落とされる負け筋もありますが、仮にベクターを2枚使われ4枚落とされたとしてもデッキに1枚しか入っていないラビエルが落ちる確率は2割程度であり、高くありません。
●ヴァレット…不利
先攻…レヴィオニアの直撃がきついため、無効系の妨害を引けていると心強いです。
ジャッジバスターはうってつけに見えますが、モンスターである故にソーンの的になってしまい、実質的に一滴かヴェーラーが必要です。
そしてレヴィオニアを首尾よく無効にできたとしても、続くオッドアイズアドバンスドラゴンやヴァレルソードの猛攻にまでは耐えられないことが多く厳しいです。
また幻魔を縦出ししているとヴァレルロードにパクられてそのまま殴られて死ぬので、基本的に横で出した方が良いです。
後攻…壁モンスターを多数並べてくるため、蹂躙ラビエル+ハモンの4000パンチでのワンキルを目指しつつフュリアスをいなすゲームになります。
フュリアス+1妨害がある場合、一滴やエネコンなどの不純物が無いと超えづらいです。
ターンを渡してしまうとフュリアスの墓地効果やソーン湧きなどの手数で押し切られてしまうため、なんとしても後手で決め切りたいです。
光天使…不利
先攻…きついです。
まず幻魔で採用率の高い一滴、及びメインギミックでの妨害となるジャッジバスターが軒並みデルタテロスに対して無力であるため
それ以外の不純物の素引きを要求されます。
持ち前の失楽園+幻魔の耐性も、パリンパリン割られまくり意味をなさないためギミック単位できつい相手です。
先攻を取ってしまった場合は皆既日蝕やエネコンなど、光天使に有効な妨害を引き込める事を祈るしかありません。
ただ一度セプター込みの3面エクシーズを妨害できれば一滴などの無効系妨害も活きてくるので、ワンチャンが見えます。
後攻…先攻が厳しいため、後手はなるべく勝ちたいです。セプターのリミット3規制により、相手が皆既日蝕を使ってこないのは追い風です。
ですが光天使が本来後手札として採用しているサイクロンが幻魔にはがっつり妨害として機能してしまうため、リミット3が混ざっていないとは言え3伏せ+ヘイローを抜くのは他のデッキよりやや難しいです。
光天使が幻魔に有利である一因だと思います。
破械…有利
先攻…メインの妨害となる霹靂やジャッジバスターの刺さりも良く、失楽園+幻魔の耐性の押し付けも有効な相手なので一度先攻盤面を作れればそのまま押し切れることが多いです。
後攻…ラギア+破械唱導まで構えられると厄介です。
失楽園と幻魔まで並べた所で失楽園のドロー効果にチェーンして唱導を合わせられ、続けてラギアや双極の破械神で盤面の幻魔まで処理されてしまうのが負けパターンなので、引いている札と相談して直撃を避けつつワンキルを狙います。
その点霹靂は重宝し、失楽園を唯一チェーンして破壊してくる唱導を無力化できるため後手捲りに大きく貢献してくれます。
一滴も便利で、唱導は受けざるを得ないがモンスター効果を潰せば勝てるシチュエーションも多く有効です。
採用率高めの雪獄はラグから断定しやすく、ハモンが雷族なのもあって回避も容易です。
ダークフルード…五分?
先攻…チームメイトにも使用者がかなり少なく、上手いダークフルードとの対戦経験に乏しいため相性関係の認識が合ってるか怪しいです。
ジャッジバスターは相手のリンクスレイヤーの雑踏みを許さず、霹靂も帰還魔法をはじめある程度有効なのでとりあえず妨害の刺さりは悪くなさそうです。
一滴は失楽園+幻魔を超えてくるカード(クァンタムなど)を無効にする感じで妨害しています。
後攻…カウンターが複数乗ったダークフルードの連続無効+打点上昇がとにかく重く、その他耐性付与してくる取り巻きも相まって一滴を引かなければまず太刀打ちできません。
一滴を3枚入れている構築なら後攻で引ける確率は6割弱あるため勝てることも多そうです。私の幻魔には何故か2枚しか採用されていないため後手も厳しいです。
シャーク…微有利
先攻…ライトハンドの墓地効果をジャッジバスターで妨害できたり、そもそも失楽園+幻魔の耐性自体が有効なのでターンは帰ってきやすい対面かと思います。ビュートだけ直撃しないよう注意。
後攻…戦闘/効果破壊耐性を持った相手のエクシーズを除去するのは難しいため、基本的にペンテ+蹂躙ラビエルでワンキルを狙いたいところですが、相手の妨害もありペンテが通らない事が殆どです。
なのでワンキルを積極的に狙うよりは相手の妨害を吐かせつつ失楽園+幻魔の布陣を築き、中期戦を仕掛けることが多い印象です。
こちら目線、相手がスキルで湧かせてくるブラックレイランサー(=ホープレイランサー)の脅威度が低いのは優位点と言えると思います。
EXデッキ
●裁断魔人ジャッジ・バスター
先述の通り、先攻展開で多用します。
よくあるモンスター効果の無効効果を待つこのカードですが、類似する他カードと違い相手モンスター効果の発動場所を問わない点が強みです。
特にフルールが流行する現在において相手が後手で降らしてくる手札発動のサージュを無効にできる点は特筆すべきかと思います。
その他手札誘発や墓地効果など、「ヴェーラー」「一滴」などの他の無効系の手が届かない箇所までフォローして無効にできる点から攻めにおいても守りにおいても用途があります。複数採用まであり得るカードだと思います。
●ペンテスタッグ
必須。蹂躙拳と相性抜群で、打点8000での全体攻撃+貫通は明らかにラインを超えており勝ち筋の塊です。
●幻影騎士団カースド・ジャベリン
効果自体は強力で、使用機会としては何らかの事情で蹂躙ラビエルができない際、このカードで相手の打点を0にしハモンで4000パンチしたりします。
●FAーホープ・レイ・ランサー
EXデッキに存在するだけで勝ち筋を増やせる系のカードであるため、ランク2を多用するこのデッキにおいては必須と言って良いレベルかと思います。
まず不利対面のLLに対しての対抗手段として優秀です。相手のナイチンゲーやスターリングを無力化できるため、相手になんらかの不純物の消費を促せます。通常ネックとなりがちな魔法・罠の手札コストも、解門の回収効果で調達可能な点も相性が良いと言えます。
以上です。