『万物の黎明』について
『万物の黎明』について(目次のページ)
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<エッセイ>
「おしつけられた」基本的人権? 『万物の黎明』をめぐるエッセイ1
すべては「ごっこ遊び」 『万物の黎明』をめぐるエッセイ2
<ノート(トピック毎)>
万物の黎明というタイトル 『万物の黎明』ノート1
アドニスの庭 『万物の黎明』ノート2
新石器革命(農耕革命)は革命ではなかった 『万物の黎明』ノートその3
パラダイムシフト 『万物の黎明』ノートその4
「よくできた社会理論」は滑稽でもある 『万物の黎明』ノート5
蜃気楼としての「未開社会」 『万物の黎明』ノート6
国家の起源を語るのは無意味である 『万物の黎明』ノート7
選挙は民主主義では無い 『万物の黎明』ノート8
ルソーとホッブス 『万物の黎明』ノート9
森に逃げ帰ったインディアン 『万物の黎明』ノート10
北米インディアンによる批判からヨーロッパの啓蒙思想は始まった『万物の黎明』ノート11
ルソーの功罪 『万物の黎明』ノート12
人類は最初から「賢い人(ホモサピエンス)」だった 『万物の黎明』ノート13
季節変動する社会 『万物の黎明』ノート14
季節変動と王様ごっこ『万物の黎明』ノート15
人類の幼年期にサヨウナラ『万物の黎明』ノート16
後期旧石器時代の「社会」は広かった『万物の黎明』ノート17
分裂生成『万物の黎明』ノート18
私的所有権の起源 『万物の黎明』ノート19
農耕開始以前から社会はいろいろとあった 『万物の黎明』ノート20
奴隷制について 『万物の黎明』ノート21
農耕民は文化的劣等生だった『万物の黎明』ノート22
ダンバー数を超えると都市は出来るのか?『万物の黎明』ノート23
メソポタミア民主制『万物の黎明』ノート24
世界最初の市民革命?『万物の黎明』ノート25
世界最古の公共住宅事業?『万物の黎明』ノート26
征服者コルテスと交渉する人々『万物の黎明』ノート27
国家の3要素『万物の黎明』ノート28
「国家」未満?(第1次レジーム)『万物の黎明』ノート29
エジプトにおける「国家」の誕生『万物の黎明』ノート30
肥沃な三日月地帯の高地と低地『万物の黎明』ノート31
第2次レジーム『万物の黎明』ノート32
行政官僚の起源『万物の黎明』ノート33
女性の文明『万物の黎明』ノート34
北米国家解体の歴史『万物の黎明』ノート35
王様ごっこから君主制へ、そして暴力『万物の黎明』ノート36
ローマ法は特殊な法体系である『万物の黎明』ノート37
支配権力は慈善に帰着する『万物の黎明』ノート38
<読書ノート(要約)>
『万物の黎明』読書ノート その0(前書き&目次)
『万物の黎明』読書ノート その1(第1章)
『万物の黎明』読書ノート その2(第2章)
『万物の黎明』読書ノート その3(第3章)
『万物の黎明』読書ノート その4(第4章)
『万物の黎明』読書ノート その5(第5章)
『万物の黎明』読書ノート その6(第6章)
『万物の黎明』読書ノート その7(第7章)
『万物の黎明』読書ノート その8(第8章)
『万物の黎明』読書ノート その9(第9章)
『万物の黎明』読書ノート その10(第10章)
『万物の黎明』読書ノート その11(第11章)
『万物の黎明』読書ノート その12(第12章)
このnoteのシリーズは次の本を読みながら作っていったメモです。
"The Dawn of Everything --A New History of Humanity" by David Graeber and David Wengrow, Farrar Straus & Giroux, 2021
『万物の黎明 人類史を根本からくつがえす 』酒井隆史訳 光文社、2023
話題の書ですし、とても重要な本だと思うのですが、大著なのと、話題が多岐にわたるのと、グレーバーの著書に共通する饒舌と脱線でなかなか読むのに苦労する本です。そこで、腰を据えてメモを作りながら精読することにしました。そのメモを会話体でまとめたものを「読書ノート」としています。「その1」から「その12」までありますが、それらは第1章から第12章に対応しています。(「その0」もありますが内容的にこのnoteと被っています。)
次に、読了後に気になったポイントについて、まとめたもの(というよりは書き留めたもの)を順次noteにあげています(2024年4月現在、続行中)。
会話体で書いた理由は、聞き手を前提とした書き方が個人的に好きだったのと、この本を要約するにはそれが一番最良のやり方のように思えたからです。そして、出来上がった文章を読みながら、これから『万物の黎明』を読み始める人や、いま読んでいる人や、もういちど読み返そうかと考えている人たちの参考になるかもしれないと考え、公開することにしました。
もっとも「公開」を称するにしては、推敲はほとんどやっていませんから、誤字脱字だらけでしょう。また、私の理解が正しいかどうかはまったく保証できません。多分誤解も多いと思いはずです。さらにいうと、著者たちが書いていることと私の解釈との境目がはっきりしていないところも多々あります。以下をお読みになるに人には、あくまでも「ある一人の読者がこう読んだ」という一例に過ぎないことを強調しておきます。
本書の第2章でも書かれていることですが、人間の思考は対話の中で育まれていくものです。不特定他者に向けて、「私はこう読んだ」という投げかけをこのノートで行うことになりますが、それは擬似的な対話と言えなくもありません。それを受け取って「いや、本当にそうなのか」「いや、違うだろう」といった擬似的対話を行い、それを使って『万物の黎明』を読み進めていただければと思います。グレーバーの読者の一人として、グレーバーの著作に親しむ人が少しでも増えることを願ってやみません。
なお、貼り付けてある写真や図で、本書に無いものは私がネットで検索したものです。転載可能なものを選んだつもりですが、問題があるものがあれば指摘ください。