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chibinon
Iさん
会いたいって言ってくれて有難う。
その服可愛いねって言ってくれて有難う。
アクセサリー作ってくれて有難う。
また面白いことしようって言ってたね。
私は高校時代から早弁のIだよ、と言って笑わせてくれた。
大きな身体した、Iさんの愛猫ニャンタにも会えて良かったよ。
一緒にお散歩したね。秋のはじまりだった。
日向ぼっこしながら手作りのお弁当を、食べたね。主スタッフからいただいた蜜柑が美味しかった。
初夏には映画『からかい上手の高木さん』を観に行ったね。すごく気に入ってくれて、「mapleちゃん有難う」って喜んでくれた。車の中で笑ってる貴女の顔に安堵していたのに。
ニャンタは。
ニャンタは、動けなくなっている貴女に何を感じたのでしょう?
どうしたのかな、って鳴いていたのでしょうね。
わたしは主スタッフから、貴女が亡くなられた、そう聞いてもピンとこなくて、ほんとは最初は感情の揺らぎを、自分でもわからなかった。
それなのに、いま何をしていても貴女のこと、ニャンタのことを考えてしまって、流れ落ちる涙も構わず、この文章を認めているの。
もっともっともっともっと、貴女のお話を聞けば良かった。
もっともっともっともっと、洋服を褒めてくれて有難うとお礼を言えば良かった。
もっともっともっともっと、綺麗なアクセサリーを作ってとお願いすれば良かった。
わたしはどうしていつもこうなんだろう。
悔いばかり残して。
自分のことで精一杯で。
貴女にたくさんやさしくできなくて。
Iさん、ごめんね。
貴女のやさしい心も、掛けてくれた言葉も、手作りアクセサリーも、すべて形見となってしまった。
また会えること、わかっているけど、いま、貴女に会いたい。