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デジタル教科書(逢坂誠二の徒然日記)

【25年2月5日 『逢坂誠二の徒然日記』8071回】
午前3時の都内、空に雲はなく星が見えますが、全国各地で悪天候となっています。特に帯広では一晩で124センチもの雪が降り、帯広を中心とした十勝地方では市民生活が混乱しています。豪雪に見舞われた各地の自治体では住民の暮らしを守るために除雪作業などに全力を上げることになりますが、その経費など財政面での支援もしっかり行わなければなりません。

1)デジタル教科書
現在、デジタル教科書は紙の教科書の代替教材と位置付けられています。文科省が、このデジタル教科書を正式な教科書に位置づけ、紙とデジタルのどちらを使うかを選択する制度の導入を検討していると報じられています。

デジタル教科書は、紙の教科書と同じ内容をデジタル化したものです。文科省は当面は紙と併用する方針を定め、2024年度から小学5年以上の英語と算数・数学の一部で導入しています。

「デジタル教科書の位置づけを代替教材から正式な教科書に見直し、国が行う教科書検定や無償給与の対象とする」、「紙かデジタルかは各教委が選択する」、これらを検討課題として、中教審の作業部会で議論し、今月にも中間報告をまとめる予定とのことです。

デジタル教科の功罪をよく見極めて、丁寧に検討することが必要です。特にデメリットを克服する手立てと合わせてデジタル教科書を使わなければなりません。IT先進国のスウェーデンではデジタル教科書から紙への回帰が始まっているとの情報もあります。

デジタル教科書のメリットやデメリットについて思いつくままにまとめてみました。

メリット
=持ち運びが便利
△複数の教科書を1台のデバイスに集約できるため、荷物が軽量化される
△学生が重い教科書を持ち運ぶ負担を軽減できる
=検索機能で効率的な学習
△キーワード検索が可能で、必要な情報に素早くアクセスできる。
△メモ機能やハイライト機能を使いやすい
=マルチメディアの活用
△動画や音声、アニメーションなどのコンテンツを統合できるため、学習内容を視覚的・聴覚的な説明を用いやすくなる
△実験やシミュレーションをバーチャルで体験可能
=更新が容易
△内容の更新が迅速かつ簡単で、最新情報を反映した教材が提供可能
△印刷コストや時間を削減できる
=環境への配慮
△紙の使用量を削減し、環境負荷を軽減できる

デメリット
=初期コストが高い
▼デバイスの購入やインフラ整備に多大な費用が必要
▼デバイスが故障した場合、修理や交換に追加費用が発生
=視力への影響
▼長時間の画面使用が目に負担を与え、視力低下や目の疲れを引き起こす可能性がある
▼ブルーライトの影響で睡眠障害のリスクも指摘されている
=使い方の習得が必要
▼教師や学生が新しい技術に慣れるためのトレーニングが必要
▼ITに疎遠な教師や学生にとっては負担となる場合がある
=デバイス依存のリスク
▼電池切れや故障、ネットワーク障害が発生すると使用が制限される
▼災害時や停電時に利用できなくなる可能性
=教育格差の拡大
▼経済的に余裕のない家庭では、デバイスの購入が困難であるため、教育機会の不平等が生じる恐れ

特にデジタル教科書が教育力の低下を招く可能性の指摘
=集中力の低下
▼デジタル教科書を使用する際、他のアプリや通知により学習が中断されることが多い
▼特に、インターネット接続されたデバイスでは、ゲームやSNSなどの誘惑にさらされやすいことが集中力の妨げになる懸念
=深い理解の妨げ
▼画面上での読み書きは、紙の教科書よりも記憶や深い思考の定着が劣るという研究があり
▼ページをめくる感覚や質感が伴わないため記憶に残り難い可能性
=対面対話の減少
▼教師と生徒、または生徒同士の対面での対話が減少し、協働的な学習が妨げられる可能性
▼教室での議論やグループ活動が減ると、批判的思考や対話能力の育成が阻害される可能性
=一律の学びになりやすい
▼教師が創意工夫で行う補足指導や、個別に調整した指導が減少するリスク

【25年2月5日 その6374『逢坂誠二の徒然日記』8071回】
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