マイナ保険証に対する基本的考え方/逢坂誠二 #7590
【23年10月13日 その5893『逢坂誠二の徒然日記』 #7590】
夜明け前の都内、雲がなく秋の朝らしい群青色の空が広がっています。明後日が新月ですが、東には新月に向かう細い月と金星が見えます。西には木星が浮かんでいます。朝の気温は15度、日中は23度で晴れの予報です。
1)マイナ保険証に関する基本的考え方
立憲民主党としてマイナ保険証に関する基本的な考え方を整理し、昨日、政調の会議で了承されました。私が座長を務めるPTでまとめたものです。
ポイントは以下です。
*一定の条件が整うまで現在の保険証を存続させること
*マイナ保険証の利用は、本人の選択制とすること
*マイナ保険証に紐付ける情報範囲の拡大は、慎重に行うこと
*2024年秋の保険証の廃止は延期すること
*医療分野のデジタル化は、国民の管理ではなく、国民の利便性を向上させることが最優先
*国民皆保険の下、保険料を納めた患者が医療を受ける権利を最大限に尊重
*個人がより納得し、メリットを享受できる医療の実現のための仕組みとする
*自己の医療等情報や当該情報へのアクセス履歴は、本人が確実に確認できること
*医療等情報を活用する場合は、本人の了解を得ること
*医療情報は、個々人の機微に触れる問題でもあり、特別厳格な情報保護を行うこと
*総点検を踏まえた上で、国民の多くが納得できる手順と日程を再構築すること
==以下、全文引用==
【総論】
1.
医療分野のデジタル化は、国民の管理が目的ではなく、国民の利便性を向上させることを最優先にして、推進すること
2.
国民皆保険の下、命と健康に関わる医療分野のデジタル化を進めるにあたっては、保険料を納めた患者が医療を受ける権利を最大限に尊重すること
3.
高齢者や障がい者などに対して万全の対応を行い、アナログによる手段を一定期間並存させることで、全ての人の資格確認が円滑に行われ、真に「誰一人取り残されない」仕組みとすること
【マイナンバーカードと医療等情報に関する基本原則】
1.
患者本位で、個人がより納得し、メリットを享受できる医療の実現のための仕組みとすること
2.
自己の医療等情報や当該情報へのアクセス履歴は、本人が確実に確認できること
3.
患者が医療機関で受診する際に、他の医療機関で受診した際などの医療等情報を活用する場合は、メリット、デメリットを分かりやすく説明するとともに、分かりやすい方法で、本人の了解を得ること
4.
情報の紐付けとその活用は、あくまでも本人の了解を条件とすること
5.
先進的な諸外国の例(例えば、デンマーク等)や専門家の知見なども参考にして、現在のマイナ保険証以外で、情報管理がさらに厳格な仕組みの導入も早急に検討すること
【マイナ保険証の進め方】
1.
医療DXの推進は喫緊の課題であるものの、「不安払拭なくしてデジタル化なし」を肝に銘じること
2.
現在、マイナ保険証について発生している様々なトラブルに関しては、その原因を確実に把握し、対応策を講ずること
3.
2024年秋の保険証の廃止は延期すること(現在の保険証が存続している期間は、政府が導入しようとしている資格確認書や資格情報のお知らせは不要になる)
4.
現在の保険証を使用した場合の窓口負担の上乗せなど、マイナ保険証を利用しないと不利になることは行わないこと
5.
福祉施設等でマイナンバーカードや暗証番号を管理できないとの声が上がっていることなどを踏まえ、高齢者や障がい者など医療ニーズが高い人が排除されないようにすること。また、DV・ストーカー・虐待等被害者が取り残されないよう、適切な対応策を講じること
6.
現在の保険証とマイナ保険証それぞれのなりすまし受診の実態を詳細に調査し、分かりやすく公表すること
7.
マイナ保険証について様々なトラブルが生じていることなどを踏まえ、次の点を含めマイナ保険証に関する政府の考え方を総点検すること
*マイナ保険証のメリットとして政府が説明する「質の高い医療」「より適切な医療」などの内容(現時点と将来の内容を区分すること)
*政府が、今後、マイナ保険証に紐付けを予定、あるいは検討している情報の内容
*マイナンバーカードの有効期限(発行の日から10回目の誕生日まで)及び利用者証明用電子証明書などの電子証明書の有効期限(発行日から5回目の誕生日まで)が切れた場合(電子証明書は住所や氏名の変更などによっても失効)の保険証のあり方
8.
上記の総点検を踏まえた上で、国民の多くが納得できる手順と日程を再構築すること
==以上==
マイナ保険証に引き続き、マイナ制度全般についても、多少時間をかけて考え方を整理します。
さあ今日も、ブレずに曲げずに、確実に前進します。
===2023.10.13===
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