ふるさと納税/逢坂誠二 7904回
夜明け前の函館は多少の薄雲が広がっていますが、東は朝焼けです。西には満月を2日過ぎた月が雲の向こうに見えます。気温は20度程度で、若干のひんやり感があります。日中に向けて曇り、夕方には雨になる見込みです。予想高気温は27度程度です。
1)ふるさと納税
ふるさと納税は、自分の選んだ自治体に寄附を行った場合、寄附額のうち2,000円を越える部分について、所得税と住民税から原則として全額が控除される制度です。2008年にスタートしました。
現在、寄付総額が1.1兆円、利用者は1000万人を突破しています。ふるさと納税への返礼品も60万品目以上になると言われています。
返礼品の調達価格は寄付額の30%以下、すべての経費は寄付額の50%まで。これが経費に関するルールですから、自治体には、最低でも寄付額の50%が入ることになります。
ふるさとを応援する制度であり、地域特産品がたくさん売れている地域もあります。一定程度社会の中に組み込まれた仕組みといえます。
年収600万円の共働き世帯の方が5万2千円を寄付すれば、所得税と住民税が5万円控除となります。この場合、最大で仕入額15,600円の返礼品を受け取ることができます。自己負担2,000円のみで、その負担をはるかに超える返礼品がもらえるのですから、極めて有利な制度です。
寄付額が多くなっても、2,000円の自己負担は変わりませんので、所得の高い方に有利な制度です。例えば年収10億円の方の税金控除の上限は約4,000万円です。この方が、ふるさと納税を利用すれば、制度上は、2,000円の負担で、1,000万円以上の返礼品を受け取ることができます。こうして受け取った返礼品をフリマサイトなどで転売して利益を上げているケースもあるようです。
ふるさと納税については、色々な課題があります。
*高額所得者に有利で節税や返礼品の転売が行われる
*ポータルサイト等への手数料問題
*ポータルサイトのポイント還元(2025年10月で禁止)
*寄付額上位20団体で寄付額の20%を占める(寄付先の偏り)
今後は、こうした課題について丁寧に克服しなければなりません。
しかし私は、これに加えてふるさと納税には、本質的に大きな課題があると考えています。これについていずれ書きます。
さあ今日も、ブレずに曲げずに、確実に前進します。
【24年8月22日 その6207『逢坂誠二の徒然日記』7904回】
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