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日本にはハブ空港が無い/逢坂誠二 #7564

【23年9月17日 その5867『逢坂誠二の徒然日記』 #7564
昨朝、札幌に移動し札幌で用務対応し、帰函。16時から立憲民主党北斗支部の設立総会に出席。支部長は、春の統一自治体選挙で道議候補となった石川秀行さん。石川さんを先頭にして、北斗での活動を強化して参ります。

夜明け前の函館の空、雲は少なめです。東の地平線が明るくなっています。気温は18度程度で若干のヒンヤリ感があります。日中は曇り、予想最高気温は26度です。今日は、江差、砂原、松前を回る予定です。

1)日本にはハブ空港が無い
コロナが2類から5類へ変更になり、海外へ出かける方も多くなったと思います。日本から乗り継ぎなしで目的地まで向かった方がいる一方、韓国の仁川空港で乗り換えて目的地に向かった方も少なくないと思います。仁川空港は、アジアのハブ空港の一つのため、そこでの乗り換えが多くなるのです。

ハブ空港とは乗客の乗り換えや貨物の積み替えのための拠点となる空港です。直通便のない空港へ向かうためには、多くはハブ空港を経由してフライトすることになります。

ハブとは、自転車の車輪の真ん中にあり、細いスポークで車輪を支え、回転させる円筒状の部品です。この円筒状の部品から伸びるスポークが、あたかも各地へ向かう航空路線に見えるため、ハブ空港と呼んでいます。

日本人の利便性だけではなく、海外と日本との交流、空港の収入など、ハブ空港の存在は日本にとっての大きなメリットです。

残念ながら日本では、羽田も成田も、ハブ空港と言える状態ではありません。そのため仁川空港などでの乗り換えが必要になる場合が多いのです。

日本がアジアのハブ空港の座を獲得できなかった大きな理由は、航空政策の迷走です。

1978年の成田空港開港以降、首都圏では「羽田=国内線、成田=国際線」とする、いわゆる内際分離が航空政策の基本でした。

この基本に沿えば、成田がハブになっても良さそうなものです。

しかし成田1978年の開港時は、滑走路が一本しかありませんでした。その後、暫定滑走路を経て2本目の滑走路が完全に使えるようになったのは30年後の2009年です。

しかも成田では、開港以来、23時から翌朝6時までの時間帯は原則として離着陸が禁止し、2019年10月27日からA滑走路の運用時間が1時間延長となりましたが、24時間化ではありません。

これではハブ化は無理と言わざるを得ません。

一方の羽田は内際分離政策によって、国内線中心です。ところが羽田では東京湾への沖合展開などが進んで、2010年10月に新国際線ターミナルと第4滑走路の供用が開始、2014年からは24時間、国際線が発着できるようになりました。24時間空港で交通アクセスのいい羽田は国際空港として注目度を高めてきたのです。

羽田が国際化することは成田にとっては強みを奪われるも同然であり、経済的打撃となることは明白です。その結果、羽田の再国際化に向けた動きを受けて、成田側も対抗するように、航空路線拡充やインバウンド誘致のための施策に精力的に取り組むという状況が生まれています。

羽田も成田も、中途半端なまま国際化をめざす結果となりました。航空政策の完全な迷走です。これでは、日本がハブ空港の地位を築くことができないのも当然です。この背景には、もう一つの理由がありますが、それはいずれ書きます。

航空政策の迷走を嘆いていても始まりません。今後は、成田と羽田のメリットを活かしつつ、総合的な運用によってハブ的な役割が果たせるようにしなければなりません。そのためには成田・羽田間のアクセス改善も急務の課題です。

さあ今日も、ブレずに曲げずに、確実に前進します。
===2023.9.17===

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