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情報空間を制御できない(逢坂誠二の徒然日記)

【24年11月25日 『逢坂誠二の徒然日記』7999回】
夜明け前の函館、多少雲がありますが、星も見えます。朝は零度程度。日中も晴れ、9度程度になる見込みです。

1)情報空間を制御できない
1980年代からのパソコン通信、そしてインターネットへと、この40年あまりで、情報通信の世界は大きく様変わりしました。誰でもが、いつでも、どこにいても情報の発信者になることが可能になりました。これらの変化は、一般的には社会の利便性が高まるものと受け止められていました。

私自身も、1985年の電気通信事業法施行以降、この世界に積極的に関わり、その利便性を享受してきたひとりです。

X、Instagram、TikTokなどの広がりは、あえて言及するまでもないことですが、今年6月30日、私の地元に住む77歳のある男性が、7月7日投開票の東京都知事選挙に言及しました。特定の候補者について、実に詳しく情報を得ているのです。ニュースソースを聞くとYouTubeだと言います。この方に限らず、この1年あまりYouTubeは高齢者を含め幅広い年代層に急速に広がっていることを痛感します。

新聞、テレビ、雑誌など既存のものではない媒体が急速に拡散し、その存在感がどんどん増しています。

既存媒体は、ある程度、情報の発信者の素性が確からしいのですが、誰でもが発信できる媒体は匿名性が高いのが特徴の一つです。テレビやラジオは局数と放送時間には限りがありますし、紙媒体も無尽蔵にページを増やすのは現実的なことではありません。既存媒体の情報発信空間には一定程度の上限があります。

既存以外の媒体はその空間は無尽蔵といっても良い状態です。急速な広がりを見せている媒体は、情報の真偽も含め、その質が玉石混交であるのは当然です。

いつでも、どこでも、誰でもが、無尽蔵の情報空間に、質を問われることのない情報を自由に発信できる、これが今の状態です。私たちは本当にとんでもないものを手に入れてしまったのです。

良い情報も悪い情報、瞬時に拡散します。ホントかウソか判断のつかない情報も同じ条件で、情報空間も飛び交います。これによって、選挙や民主主義にも影響が及びはじめています。情報空間を制御できない、そんな局面に突入ししましたが、今後の社会の有り様をどう考えるべきか、思いを巡らせております。

【24年11月25日 その6302『逢坂誠二の徒然日記』7999回】
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