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親権について/逢坂誠二 #7815

【24年5月25日 その6118『逢坂誠二の徒然日記』#7815】
昨夜、テレビ出演したため、早朝の便で帰函します。午前4時の都内、晴れています。朝の気温は18度。日中は25度になる見込みです。函館も晴れ、予想最高気温は18度です。

1)親権について
先日、共同親権を導入する法案が成立しました。

この法案について、多少多めのご意見を頂いていますので言及します。

政府提出の法案には、色々な問題があります。その法案が、そのまま施行されると法案に含まれる懸念が現実のものとなる恐れがあります。

そこで委員会審議で不安を解消するための答弁を引き出す、法案そのものの修正を行うなどの取り組みを進めて来ました。その結果、一定程度の改善があったことを受けて、今回は政府原案に反対する一方で、修正案に賛成しました。

答弁で明らかになった主な点は以下です。

【離婚後の親権について】
・共同親権、単独親権どちらも原則ではないこと
・日本が批准したハーグ条約は、日本に共同親権の導入を求めるものではないこと
・「偽装DV」「不当な子の連れ去り」「略取誘拐」と一方の親をののしり犯罪者扱いすることは人格尊重義務を損ねること
・親権者を単独にするか共同にするのかと親子交流とは別物であること
・父母双方の合意がない場合、裁判所が共同親権と認め得る場合が極めて限定的であること

【急迫の事情の例】
・入学手続き
・DV避難
・緊急の医療行為
・モラルハラスメント
・中絶手術 ――等

【監護及び教育に関する日常の行為の例】
・子の心身に重大な影響を与えないような治療
・ワクチンの接種
・習い事の選択
・アルバイトの許可 ――等

以上などの答弁によって、政府案の曖昧な点を多少クリアにすることができました。

【合意した修正】
・子の監護について必要な事項を定めることの重要性について父母が理解と関心を深めることができるよう、必要な啓発活動を行う
・親権者の定め方、「急迫の事情」の意義、「監護及び教育に関する日常の行為」の意義等について、国民に周知を図る
・親権者の定めが父母の双方の真意に出たものであることを確認するための措置について検討を加える
・父母の離婚後の子の養育に係る制度及び支援施策の在り方等について検討を加える
・施行5年後見直

これらの修正合意を実現することができたのですが、もちろんまだ課題は多く残っています。そこで次の付帯決議を付すこととなりました。

【主な附帯決議】
・必要に応じて法改正を含むさらなる制度の見直しの検討
・「急迫の事情」「日常の行為」「子の監護の分掌」等についてガイドライン等で明らかにすること
・子の意見の適切な反映
・子の監護の安全や安心への配慮
・養育費の受給等適切な実施や公的立替払い制度の検討
・家庭裁判所の人的・物的体制整備
・DVや児童虐待の防止に向けた加害者プログラムの実施推進
・居住地等がDV加害者に明らかになること等によるDV被害・虐待・誹謗中傷・濫訴等の被害発生回避措置の検討
・子に不利益が生じないよう税制、社会保障、社会福祉制度等において関係府省庁が連携して対応すること ――等

共同親権に賛同する方も反対される方も多くおられます。こうした中で、国会答弁、修正、附帯決議などを通して、少しでも双方にとって歩み寄れる内容となるよう力を尽くした結果、今回、政府原案に反対、修正案に賛成することになりました。

今後は、法の施行に向け、急迫の事情、日常の行為のガイドライン等を決めることになりますが、当事者を含めて外部の意見も取り入れ、公開された中で策定されることなど強く求めると同時に、法律の曖昧部分、懸念点の払拭に向けてさらに取り組みを進めます。

さあ今日も、ブレずに曲げずに、確実に前進します。
===2024.5.25===
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