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授業料の無償化は重要だが(逢坂誠二の徒然日記)
【25年2月26日 『逢坂誠二の徒然日記』8092回】
午前5時の都内、雲がなく星が見えます。気温は3度程度です。日中も晴れ、17度まで気温が上がる見込みです。
今日、正午から再審法改正の議連総会が開かれます。何としても今国会での成立が必要です。
1)授業料の無償化は重要だが
103万円の壁、高校授業料の無償化、いずれも重要な課題です。私も高校の授業の無償化や、個々人のものを買う力を高めることを訴えています。
しかし今の国会の議論は、結果を急ぐあまり拙速です。授業料の無償化によって学校間格差が広がることなどをはじめとする弊害や、壁解消に伴う地方の財源対策など、丁寧な制度設計が必要ですが、それに対する議論が見えません。また個別課題にこだわるあまり、税負担能力に応じた税制とすることなど大局的な見地をあわせ持った議論にもなっていません。税制の全体像を俯瞰しつつ、足下の課題への対応をすべきです。
103万円の壁解消と地方財源の課題
「103万円の壁」解消の議論では、扶養控除や社会保険の負担に関する改革が求められますが、それに伴う地方財源の確保が見えていません。特に、自治体では財源不足の懸念があり、国がどのように補填するのか明確になっていないのは問題です。財源の再配分をどう行うかを議論しないまま「壁」の撤廃を進めれば、新たな財政問題が生じる可能性があります。
高校授業料無償化の影響と学校間格差
高校授業料無償化の目的は家庭の経済格差を是正し、教育の機会均等を実現することです。しかし無償化によって私立高校の生徒増加が進めば、公立高校の定員割れが発生するおそれなどもあります。このような事態を防ぐため、公立と私立のバランスに配慮した制度設計や、無償化による教育の質の低下を防ぐための施策を講ずる必要があります。無償化政策の効果とリスクの分析が不十分であり、財政の持続可能性も含めた慎重な検討が求められます。
税制改革の大局的な視点の欠如
現在の議論では、個別の政策に焦点が当たりすぎており、「税負担能力に応じた税制」の観点が不足しています。本来であれば、消費税、所得税、法人税などのバランスを見直し、持続可能な財政構造を作るべきですが、そのような包括的な税制改革への議論が進んでいません。
野党が一塊になって個別課題ごとに与党と、開かれた場でやり取りをすれば、もっと議論が進化するのでしょうが、残念な状態です。
衆院の今後の議論といずれ始まる参院での議論は次の点に留意すべきです。
*壁解消や無償化の地方財政への影響をどう補填するのか
*教育の質の維持・向上策を念頭に置き、学校間格差を拡大させないための施策を検討
*単なる「壁」撤廃や「無償化」だけでなく、税負担の公平性や社会保障とのバランスを考慮
税制全体としては、大企業の法人税減税の見直し、所得課税の1億円の壁の是正、消費税の逆進性対策などもポイントになります。さらに考えを進化させます。
【25年2月26日 その6395『逢坂誠二の徒然日記』8092回】
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