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ピーテル・パウル・ルーベンス / メトロポリタン美術館
本心
先日、知人と食事に行ったときの出来事。
子どものいる知人から出た
「母親になってから・・・」という何気ない言葉に、私の心臓がズキッと痛んだ。
知人とは独身のときから知り合いで、妊娠したとき、出産したとき、
子どもが1歳になったとき・・、など節目節目で報告を受けており、
子どもにも何度か会ったことがあった。
だからなぜ今さら私は動揺してるんだ?という気持ちもあったけれど、
表面的には諦めたつもりでも、心の奥では「自分の子どもを産みたい」
「自分も温かい家族が欲しい」という気持ちが捨てきれないのだ。
これは嫉妬か?往生際の悪さか?産まないと決めたのは自分なのに。
私には特異なアレルギーや身体的疾患があったから、それが子どもに
遺伝することが恐かったし、自分の体調も思うようにいかない中で
子どもを育てる自信が持てなかった。
だから諦めたつもりだった。
けれどひょっこり本心が顔を出してしまった。
やっかいだな~と思う。
誰が悪いわけでもない。
誰を恨むことでもない。
けれど波打つ心。
自分で産まないと決めたとはいえ、また落ち込む日もくるだろう。
でもいつか割り切れる日も来るのかな。
ふらふら揺れる気持ちを感じつつも、自分の不運不幸に囚われても良いことは何も無いという事だけは分かる。 不意に現れた嵐には、甘いものでも食べて寝て朝が来るまでやり過ごすかな。