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【Season3-②】2004 カラオケCD制作

著作権問題を穏便にかつ確実に解決したことによって「スタジオカイクウのカラオケCD」はご当地に於いてけっこう爆発的に流行った。

概要はこうだ。
1.ご自分でお持ちの既成曲のカラオケ音源を持ってきてもらう。
2.歌唱録音に先立ってジャケット用の写真撮影をする。
3.5〜10曲、歌っていただいて録音をする。
4.全曲ミックスダウン、マスタリングをする。
5.CDアルバムを10枚製作する。歌の録音から、ジャケット写真撮影、デザイン、印刷物製作、プラケース収容、フィルム包装まで全て行なって完パケ製品にしてお渡しする。

一般の音楽スタジオで行なえば2ケタ万円は確実にするだろう企画だが、製作プロセスを全て一貫してやることと、製作工場にある種の強力なツテとコネがあるので、かなり廉価で提供できたことが功を奏したのだ。ほぼ毎週末には必ず予約が複数入るようになった。

知名度ゼロの自分だったがカラオケファンの方々に知られるようになってきた。それにつけて色々な仕事の依頼がくるようになった。とりあえず自分の音楽活動を狭義での「音楽制作」に絞る覚悟を決めた。「我がまちの音楽屋さん」といったところか。

カラオケ教室の生徒さんたちがカラオケファン誌主催の段位認定に応募する為のテープづくりから始まり、のど自慢大会のホール音響業務、レッスンを含むカラオケ教室の主催と運営。傷んだ音源メディアの修復なんていう依頼もけっこう多かった。

初めてのことも多かったが同じ音楽のことだから、応用と工夫さえ出来ればさして難しいことはなかった。これらを2年くらい続けられて、ようやく「市民権」を得たといっていい感じになった。

この頃学んだ教訓。
・地方在住のアマチュア音楽家はプライドが高い。その割には自分を客観視しようとしない人が多い。
・都会(特に東京)のアマチュア音楽家に対するコンプレックスが強い。
その辺りを踏まえて、

・値段設定はあまり低くしない。
・他の人と比較しない。
・地域枠を広げようとしない。

これは今でも気をつけるようにしている。

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