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【Season2-②】1991 営業バンド

事務所は倒産。バンドのメンバーは途方に暮れた。でもメンバーのほとんどが関西出身で仕事の経験も豊富(特にボーカルは某有名作曲家の内弟子)だったので、いわゆる営業バンド(オールディーズ系のライブハウスやパブ、ホテルラウンジなどでステージ演奏をする事)をやろうということになった。

乗りかかった船である。自分がマネージャーのような感じになって知っているお店をあたり、仕事出来るところをいくつか見つけた。自分はお店との折衝やライブの日には同行してたまにキーボードを弾いたり、主に裏方的なことをやっていた。埼玉・与野、大宮。東京・東小金井や府中など。まだバブルの残り香が充分にあり、そこそこギャラもいただけた。

しかしある日突然、ドラムスとベース(リーダーだった)が辞めると言い出した。自分らのやりたいのはこんなことじゃないと。まあそりゃそうだ。何ヶ月か前までは都会の芸能事務所に所属する明るい前途がある、と信じていたバンドの一員だったのだから。

で、どうしてもと頼まれて、バンドマスターとしてバンドに入ることにした。一年前にもう演奏の仕事はやらないと決めていたんだれど。

もう30年以上も前になるが、この時の経験は本当に勉強になった。今でも時々思い出す、、、。

学んだ事。
1)演奏は「流れ」を止めないことがいちばん大事。
2)お客さんには腹八分目で。目一杯満足させないこと。
3)演奏しながら練習すること。

まとめると、
客前での演奏は聞く方が疲れないように、リラックスした演奏を心がけること。しかしステージの流れを最優先にして、出来ないことはないという態度で演奏すること。分からないところがあってもひと回しするうちに覚えてしまうこと。

今でもどんな時にも忘れずにいる。

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