イギリスのオンライン新聞INDEPENDENTで2024年8月5日に配信された記事の見出しで使われていました。
asylum seeker の前に、thugとbesiegeの意味を見ておきましょう。
両方とも高校の教科書では目にしたことがありません。
おっと、besiegeは大学入試レベルに分類されていました。
この語、ChatGPTが作った訳では「襲う」とされていました。
語に忠実に訳すと「押し寄せ、包囲する」ですが、
記事の状況は「襲う」と表現しても良いかと思います。
このあたり、ChatGPTの優秀なところで、融通を効かせます。
人間のチェックが必要なところでもあります。
◾️'asylum'を辞書で引くと
発音注意で、アサイラムという音です。
今回取り上げた記事で出てきた意味は、1番の
「《国際法》政治犯庇護(ひご),亡命」です。
そして、「庇護を求める」の「求める」には、普通、'seek'が使われます。
それで、sylum seeker =「亡命希望者」となります。
高3対象の模擬国連を行う授業で、毎年難民の話題を扱う時に出会う表現でした。
◾️今回の暴徒(thugs)とは? その背景は?
記事の内容を要約すると
つまり、今回の暴徒は、移民への反感を持ち、暴力的な行為に及んだということでした。
記事は、続いて事件の背景を説明しています。
記事は最後に、「この国の人々には安全でいる権利がある」との首相の言葉と、政府がモスクとムスリムの学校の安全を守るための施策をすでに発動させたことを伝えています。
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たしか先週だったと思いますが、
NHKの朝ドラ『虎に翼』の中で、《関東大震災後の日本人による朝鮮人の虐殺》について触れる部分がありました。
恐怖→デマの拡散→集団暴走→異集団への攻撃という流れ、
この記事の暴動と共通点が非常に多いように思います。
こういう流れを止めるための「知恵」は何でしょうか?
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関東大震災後の朝鮮人に対する虐殺については、クローズアップ現代のサイトに詳しく書かれていました。
デマが伝わる様子や虐殺の現場について書かれた小学生の作文が紹介されています。
歴史の時間に習った「朝鮮人虐殺」という文字だけの知識とは違い、衝撃的でした。↓