ケアってなんだろう
産業看護の目的は学会などで示されています。
日本産業衛生学会
産業保健看護の定義
日本産業看護学会
臨床では看護ケアはわかりやすいのですが、産業看護の場面だとどうしてもぼやけてしまうことがあるかと思います。でも、立派なケアや支援をしているな!と思い、つらつらと書きます。
ケアは別に人を対象としているわけではない。
少し話を脱線しますが、ケアはいろんなところで発生しています。
例えば、家の中では、トイレットペーパーが切れてたら新しく補充する。洗濯が終わった洋服を家族がクローゼットにしまう、朝、起こしてもらう。ゴミ袋をセットする。会社に行くとトイレ掃除をしてくださっている人がいる、ごみ箱をきれいにしている人がいる、社員が仕事をしやすいように見えないケアはたくさんある。それに気が付いている人がどのくらいいるかと思う時があります。家事もケアだと捉えることもできるかと。
産業看護の場面でもそうです。最終的には人にいきつくのですが、環境に働きかけることができるか、看護職が直接本人へケアをするのではなく、本人の行動変容を促す、本人の周りの人と関わって支援していくのは看護ケアだなと最近になって思うようになりました。それらは頭のなかでアセスメントをして導き出されていくもの。産業医からの指示もありますが、そうではなく、看護職自身がアセスメントを行って課題や支援方法の見立てをたてていく。これができるかできないかで仕事の質が大きく異なると思います。
どうやって身につける?
アセスメントは看護過程の最初の部分なので、臨床のご経験のある方はなんとなくわかるのではないかなと思います。今は品切れ中になりつつあるようなのですが、こちらも参考になるかと思います。
ケアの生産性について考えるとケアそのものは手間がかかり面倒なことが多い。そのため、効率性主義の社会や組織には合わないことが多い。企業は最近は生産性を上げようと唱っているところはあるかと思います(創造的な仕事をしようよと)。看護ケアが最終的に、集団・組織の生産性を上げることに寄与することはおそらく研究や文献などであるかなと思うのですが、ケアそのものについては、生産的かと言われるとそうではないことがあり、それを組織や上司にどう伝えられるか、日々考えることがあります。日ごろの業務改善は何かしら生産性をあげて仕事をするということに寄与しそうですね。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?