やることじゃなく、やらないことを決める
西野誠 / にしのまこと
株式会社Oh my teeth 代表取締役CEO 1994年生まれ。学生時代に物流スタートアップ「オープンロジ」にて創業期を経験。新卒でワークスアプリケーションズに入社し、大規模基幹システムの開発業務に従事。2019年10月、株式会社Oh my teethを共同創業。Onlab21st優勝。ICC D2Cカタパルト2022優勝。ICC DXカタパルト2024優勝。Forbes NEXT100 2024選出。
Nishino:おはようございます!Oh my teeth代表のNishinoです。
Akari:モデレーターのAkariです!Oh my weekは1週間で見つけたOh!な出来事・トピックをゆるく掘り下げビジネスや日常のヒントを探っていく番組です。本日は第163回の配信で、テーマは「持たざる者の勝ち方」です。西野さん今アメリカにいるんですよね?
持たざる者の勝ち方
Nishino:アメリカのオースティンにいます。オースティンって全然知らなかったけど意外とテスラの支社とかIndeedのでっかいオフィスがあったり。余談なんですけど夜の12時前くらいかな、ちょっとコンビニに寄ってんですよ、ホテルの近くの。したらちょうどそのホテルからコンビニの間にIndeedのビルがあってタワーで上の方めっちゃ電気ついてました。夜12時なのに。
Akari:働いてますね。
Nishino:かなりオフィスビルあったけど結構電気ついてて。リアルな感じでついてました。なんか全部ついてるとかじゃなくてポツポツポツついててわーやってんなーみたいな風に思って。あとやっぱ税金が安いからかなり住みやすさも良くなって、80%が晴れらしくて。そんなこともあって結構オフィスを構える場合もあるし、そこで働くテレワークが中心の会社とかも増えてるから、そういう従業員が結構テキサスとかに出向するみたいな話も現地の人と話したときに言ってて。
Akari:へえ面白い。
immersed社のモノづくりから学ぶ:やらないことを決める
Nishino:ITテックカンパニーが結構集まってる。それこそ今回行ったimmersedっていうバーチャルオフィスのアプリで、そこがついに7年越しでハードウェアを開発したって話なんですけど、そこのimmersed社もオフィスに構えてるみたいなところで、なので今それを聞いて帰ってきたばっかなんですよ。それが朝7時半から整理券とかいろいろやって、で朝8時から入って、15時くらいに終わって今現地だと18時なんですけど。何かそれをキーノートセッションとか実際のデモとか受けてきてめちゃくちゃ刺激的だって感じて、ビジネスにも使える話も色々あるなと思ったのでを早速展開しようかなと。2,3回くらいに分けてお伝えできればと思ってます。ここからじゃあimmersedっていう会社でして、サングラス型で最大5画面まで映るみたいな、画面を拡張するみたいなそんなようなデバイスなんですよ。
そんな感じでついにお披露目会みたいなデモDayみたいな感じで招待いただいて行ってきましたみたいな感じで。でこれをスタートアップが作ってるっていうのが面白いなと思って。どうやって戦ってるのかっていう戦略がCEOが話してて面白いなと思ったので。あとは組織のカルチャーの話とかもしてたんですよ。対応の話とかめちゃくちゃ面白いなと思って、それの話をできたらなと思っています。まず共感したことで言うと、手前味噌であれなんですけどOh my teethとかなり考え方似てるなって、スタートアップの戦い方とすごく似てるなと思ったので、そこがどのくらいが似てるのかみたいな話ができたらなと思ってて、結論やっぱり持たざるものがどう勝つかっていう戦略だなと思ったので、これはなんか汎用的なんじゃないかなと思ってます。ポイントは何個かあるんですけど一個はやらない部分を決めるというところ。これだなと思いました。やるべきことを決めるってのはそうなんですけど、やるべきことにフォーカスするためにこれはやらないっていうことを明確に決めて、プロダクトを開発して戦ってるっていうのがめちゃくちゃ面白いなと思いました。
ゴールを明確にする
具体的に言うとまず最初やらないことを決めるためにまずはゴール、ゴールが一番大事だから、ゴールをして明確にそれが全てだから、それをやる手段は何でもいいっていう立場に立ってるので、まずゴールが大事。ゴール何かというと、本当の意味でマスのVRツールを作りたいっていう言うのがミッションなんですよ。今までVRってゲームとか映画を観るとかなんかちょっとエンタメとかそういうイメージで、ディークな人とかゲーマーとか、VRの住人みたいな人にしか届いてなかったよね。そうじゃなくて、VRはもう買ったことない人、使ったことない人でもツールといてっていうことがもう大前提で作られてるんですよ。これがもう大枠。これちょっとOh my teethに似てる部分だと思うんですけど、Oh my teethもこれまで矯正とか踏み込めなかった人、歯医者に全然行ってなかった人に当たり前のように行けるような世界を作りたいってところをコアにしてる、なんか似てるなって。そこから入りからなんか似てるなって思って聞いてたんですけど。で、そのためにどうしてるかっていうと、まず例えばですけどVRの場合はチップとかメモリとかはもう作らないって決めてるらしい、最初から。とかディスプレイとか有機ディスプレイとかコアの技術なんですけど、要はもうそれもありものでいいじゃないかっていう感じ。メモリもクアルコムとかも使えばいいよね、バッテリーとかも使えばいいよねみたいな感じでそこはもう一切やらないって決めてると。戦わない。それはいいものを使おうって。あと前提としてそういうメタとかApple VisionがやるAppleがやれることはやらないって決めてる。Appleって今はチップを開発したりしてるじゃないですか、そういうやらないって発想。アプリを頑張って作るとかはやらない。アプリもimmersedっていうバーチャルオフィスのそれしかやらないから、それもやる必要がないって考えてる。とにかく仕事でツールとして使ってもらうってことが大ゴールだから、それのために一直線でやろうよって言ってますと。
マスブランドまでの3つの障害
あとめっちゃ面白かったのが、とにかくより多くの人に使ってもらわないと意味がないところから逆算して、逆に障害になってるの何かっていうと3つざっくりあって、一個めは見た目。Apple Vision ProとかMeta Questとかこんなのでカフェなんか行けないよねっていう。なんかいちいち髪型が崩れるとかこんなヘッドバンドだから髪型ぺちゃんこになってあんなの絶対普及しないよねってあんなのは家でやるだけであって、そういう比較だったのも面白かったですよスライドで。Apple Vision ProとVISORって今回の製品の画像比較されてて、こんなの使えないという感じとか、で2つ目が持ち運び。これまではもうでかすぎるからVision Proのケースのこと恐竜の卵って言ってたんですけど
あんなのリュックに入れて持ち運べるわけないだろうみたいなこと言ってて。で3つ目価格。高すぎると。Apple Vision Proって50万ぐらいするじゃないですか。だからそれは5万円とかそのぐらいじゃないとダメだと。300、400ドルに絶対に抑えないと普及しないだろっていう、ざっくりこの辺り。見た目、携帯性、価格ってこの3つが大きな課題だと思った。これを全部解決しようっていうのでやってるっていうのもここから逃げないみたいな話もすごい面白かった。そこから逆算するって思考ですよね。価格もゴールが300、400ドルって決まってるからそこからじゃあどうするかって考えてるし、持ち運びって考えると多さとかサイズとかが決まるわけじゃないですか。重さもぐらいの重さに使用ていうのがテーマ。iPhoneって200gぐらいでiPhone Pro Maxとかが250gとかなんですけど、それも実演してて面白かったんですけど、VISORはなんと186gって言ってて軽いんですよ。Apple Vision Proは500gとかあるんですよ。iPhoneの方が重いですねとか言ってディスってた。そういうユーモアも面白かった。じゃあそのためにどうするかっていう感じで、バッテリーを積んでたら無理だよねって、バッテリーとかWi-Fiのモジュールとかが重いんですよ。それはじゃあグラス本体には入れないようにしようみたいな感じで外付けにしたりとか、バッテリーも最小限だけグラス本体に入れといて、残りはもうバッテリーを別につけて、それは重さにはカウントしないみたいなそういう手法をしたりで要は逆算してますよね。見た目の話結構面白くて、サングラスっぽかったじゃないですか。
実はからくりは、グラス風の本体にサングラス見たいなパネルじゃないけど黒色の液晶みたいなやつを嵌め込んでるだけなんですよ。つまりベースは別に本体は透過してないわけだから、側だけサングラス風。普通にプラスチックなんだけど、サングラス風のシールドみたいなものをはめ込んで成立させてるみたいな。見た目を変えてる。それをいろんな色にしたりとかできて。
Akari:そこはプラスアドオンというか、見た目っていうところをよくするために。OculusとかApple Visionもううですけどなんか白いですもんね、正面から見たら。すごいSF感あるけどこれってサングラスっぽいから。
Nishino:これもだから機能としては別に意味がないんだけど見た目の問題を解決するためにこんなのじゃダメだってことでこういう感じ。そんな感じでゴール基点でとにかく普及させるということから逆算してやってるっていうのが面白い。そのために持たざる者、お金がふんだんにあるわけじゃないから使えるものは使ったりとか、色々犠牲にしながらもちゃんと一番の目的、コアが何かってことを考えてるもの、より多くの人に使ってもらわないとなぜなら意味がないからってことを強調してるのがすごい面白かったなと思いました。そうなると戦い方として、フォーカスすべきことが何かってことが明確になるわけですよね。これはやらないってするとそれだけ突き詰められるから、どの突き詰められることがスタートアップってあんまり他の人が目をつけてないことだって思うんですよ。要はちょっと一見すると小さいから、だって仕事で使うためにはどうすればいいのかっていう問いをそれだけを考えてるメーカーってないわけじゃないですか。Appleは汎用的にしないといけない。エンターテイメントも楽しめないといけないし、iPhoneとの互換性もなんか色々考えないといけないじゃないですか。でも仕事で使うためにはっていうそれだけを考えてるから尖ったものだけど、でも意外と仕事てみんなするわけだから、尖ってるように見えるけど、結果的に広がっていくみたいな。突き詰めたからこそその先はめっちゃ広がるみたいな。Oh my teethも歯っていうニッチなように見えるんだけど、でも歯ってみんな関係あるよね?みたいな。歯ってみんな持ってるしっていう。そこの体験をとにかく突き詰めていったらいつかブワッと4兆円の市場に向かえるんじゃないかなみたいなちょっと似てるなと思ってて、面白いなと思いました。
一気に話てしまったんですけどもう一度何が面白かったかというと、なんか共通項、一貫してて、スタートアップ的なアプローチ取ってるなっていうのが面白かったです。で今考え方とかそういうアプローチに共感する方Oh my teeth今一緒に働く仲間を大募集しています。
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まとめ
Akari:本当に一点突破の重要性というか、スタートアップの勝ち方って、それこそさっき言っていた見た目、携帯性、価格みたいなそこを決めてもやらないことはやらないって結構難しいから、それを貫けることの大切さっていうのはあるなっていうのと、あとはもはやAppleとかメタに勝てるもんないやろって多分みんなが思ってたけど、そこに勝とうって言ってやってて、まだ実際勝ってるかわかんないけど、言えてるものを作れてるっていうのができるんだ…!って思ったし、あとAppleとかも昔はそういう会社だったんだろうなって。それこそWindowsダサいよねとか。それが今Appleってデカくてダサいよねって言われる会社になったんだって今結構面白いなって思いましたね。
Nishino:あともう一個言い忘れてたのが、最後価格のことだけ触れてなかったと思うんですけど、価格は400ドルで結局出してるんですよ。399ドル499ドルこの辺りで出してるからもう逆に言うともうこれで、一応サブスク、プラスサブスクでうまく継続課金モデルにしてるんですけど、価格の話も面白くて、2つあって一個は、この価格で普及できないんだったらもう無理だって、諦められる金額で頑張りますって言ってた。もう何回もクラファンとかしたくないですって話してて、要はディークを集めるって行ったら集まるじゃないですか。じゃなくて本当に我々が普及、それもゴールは普及させることだから、それやってたらダメだって言っててちゃんと正々堂々の定価をちゃんと安くして、この価格で戦えないんだったらもうダメだって思いたいからその価格で勝負してますって言ってた。めちゃくちゃかっこよかった。こう言う尖ってる商品って、キックスターターとかクラファンですよね。これも一定集まるからなんか人気感は出るんですけど結局マスになってないじゃんってものが多いから、ここはもう抜け出してこの価格でどうだって言ってたのはめちゃ面白かった。で。2つ目がこのビジネスモデルって400ドルって本体結構安いんですけど、その月額のサブスクリプションを結構出してるんですね。価格が安いから多分みんな手には取るだろうって話をしてて、まず第一段階超えたら。まあそこで終わったらダメだけど。安いからまあみんな取るだろうってことは読んでるらしいんですよ。次のチャレンジとしてちゃんと継続させられるかって話で、それがそのサブスクリプションの継続率だって話で、継続しなかったらそれは負けじゃないですか。使われなかったってことだから。それがちゃんと見えるように正々堂々と我々は使われるべきだから、そういう料金改定にしたっていう。常にやっぱり普及されることがゴールだから、それに対してまっすぐな価格設定とそのビジネスモデルというのもめちゃくちゃ面白かった。常に評価がわかるようにしてる。
Akari:めっちゃ一貫してるってことなんですね。
Nishino:めちゃくちゃ面白かった。ちょっと長くなっちゃったけど
Akari:はい、まだまだあると思うので続きはまた次回行こうというところで
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