#20 ブランド哲学は細部に宿る
2024年5月2日、Podcast番組「Oh m y week」第20回を配信しました。
今回は「ブランド哲学は細部に宿る」についてお話ししました。
↓全文テキストは下にあります。
西野誠
1994年生まれ。学生時代に物流スタートアップ「オープンロジ」にて創業期を経験。新卒でワークスアプリケーションズに入社し、大規模基幹システムの開発業務に従事。2019年10月、株式会社Oh my teethを共同創業。Onlab21st優勝。ICC D2Cカタパルト2022優勝。ICC DXカタパルト2024優勝。Forbes NEXT100 2024選出。
Nishino:おはようございます!Oh my teeth代表のNishinoです。
Akari:Akariです!Oh my weekは1週間で見つけた「Oh!」な出来事・トピックを緩く掘り下げビジネスや日常のヒントを探っていく番組です。
Nishino:今回は、前回言いかけたブランドの話をしようと思います。前回はイソップさんが店舗の内装は一個一個建築士が違うんだけれども、どこへ行ってもイソップだなだと感じさせる思想が一貫してるよねという話から来ています。
最近僕もそれに似たようなエピソードを感じたっていうのでお話したいです。ちょっととあるYouTubeで見たのですが、さっきちょうど見失ってて、「その動画がもう見つからない見つからない」みたいな話してたところをAkariさんが見つけてくださって。もう諦めて口頭だけで行こうかなと思ったんですけど、実際動画見ないと意味ないなっていう話でお見せします。今流しますね これ見れます?
Akari:動いてます!
Nishino:各社の電池交換の違いみたいな動画で、スズキはマイナスドライバーで開けて。で次トヨタですと。
Akari:あれ?
Nishino:そう!工具不要。ホンダは10円玉で行けたり、スズキはマイナスドライバーが必要だったりって感じで各社なんか各社色が出てるなっていう感じなんですよね。どれが正解とかはないと思うんですよ。別にマイナスドライバーで開けれる分ちょっとサイズを小さくできたりとか、スタイリッシュなデザインが優位性にならなかったりとかあると思うんです。その分コンパクトにできるとかあるね あと10円玉も賢いアイデアではあります。 ただ、僕の場合はトヨタさんのはすごい充実だなみたいな ふうに思った。裏がないなっていう意味で。
その分何かが犠牲になってるとも思うんですけど。例えば、作りにくさとか 例えばもしかしたら原価が上がるのかもしれないし。だけどやっぱりスマートという意味で鍵でそのまま開けれるようになるっていう。このご時世、10円玉はないかもしれないけど絶対鍵は持ってるわけだから。まあ、ちょっと今のは余談でしたけど、あるもので開けれるってのめちゃくちゃリーンだなっていう。無駄がないなって。
Akari:いやー!そういうとこもこだわってるのがトヨタだなって感じしますよね!これ外車絶対ないですよね笑
Nishino:そうだよね笑 外車はデザイン全振りの気がするよね。でも、それこそが個性だし、一貫性なのかなと思いますね。全部どれがいいかってわけでもないなっていう。高級車とかだとこんな電池交換なんて 自分でやらないっていう発想もありますよね。ちょっとちまちましてるじゃないですか ちょっと鍵でガチャガチャやるみたいなのって。思想として「キーごと交換」みたいな発想もあると思うんですよ。全然エコじゃないけど。
Akari:確かに!そういうところにも会社の哲学とかが生きてれば○○っぽいっていうのがちゃんと伝わりますよね。Oh my teethでここもめっちゃこだわって、実はOh my teethらしさなんですよっていうところはありますか?
Nishino:Oh my teethの導入クリニックは結構意識してる気がしています。基本的に全部が移動できる家具で構成されているのがの特徴かもしれない。
Akari:そうなんですか!
Nishino:そう。普通、歯医者さんとかって全部作られた造作というか、壁はしっかり作って、水とか排水とかもしっかり配管を通してみたいな。そういうふうな感じで固定するっていうのが基本的な考え方なんですよ。病院とかもイメージしたらそうじゃないですか。だけどOh my teethの場合はアジャイル、とにかく柔軟に動かせるような可変性を意識してるので、結果的に全部キャスターが付いてたり、動かせるっていうのは意識してます。
Akari:面白いですね!
Nishino:壁も固定はしてるんですけど、動かせるようになってます。 壁って言ってもパーティションみたいなもので作っているんですよ。それで嬉しかった話があって、その壁カナダで作ってる和紙のパーティションなんですけど
Akari:和紙だけどカナダで作ってるんですね!
Nishino:そうなんですよ。音声だけで聞いてくださっている方もいると思うのでお伝えすると、Oh my teethのストアで使っている壁はパーティションみたいなものなんですけど、和紙でできていて。これ実際Oh my teethの写真ですけど、こんな感じ
Nishino:実際作例として取り上げさせてくださいっていうことで、こんな感じこれが壁ですね。ブースになっているんですけど、空間を仕切ってるブース。
Akari:へー、和紙なんですねこれ!これがもう一人一人の治療というか、スキャンできるスペースになってるんですね。
Nishino:そうそうそ!そのスペースを区切るものを、普通は壁を作ると思うんですけどそうすると可変じゃなくなるというか。例えば、それ以上スペースを増やしたりするっていうのがなかなか難しいですよね。一回壁壊さないといけないので。ただこの場合だと、もちろんしっかり中で入れて固定はしてるんですけれども動かすことができるようになっているので。これを一旦片付けたら広い空間にできたりとか。
Akari:めちゃくちゃオシャレですね!
Nishino:ありがとうございます。でそのmoloっていう会社さんが、作例としてぜひ取り上げたいですと連絡いただいて取り上げてくださいました。この写真から見てわかる通りキャスターついてますよね。キャビネットも動かせるし、ここら辺も全部動かせるんですよね。この水飲むところがも動かせるんですよ
Akari:へー!排水とかどうなってるんですか?
Nishino:これは下にタンクがあります。ここのこのユニットって呼ばれるチェアも実は下にローラーがついていて動かせる。へ普通は配管を通して埋め込み 床上げして作るんですけど、そういうのもなく置かれているので動かせるし、ちょっと今もこれすでに動いてます。フレキシブルというか可変性っていうのは意識しています。
Akari:常にベストな状態に試行錯誤できていいですね!
Nishino:まさに!そのために設計段階も動かせるようにするっていうのは一貫してる気がします。後戻りできるというか、アップデートできる。改善ができるように基盤を整えておく。改善前提で基盤を整えていくっていうのが 意識してることかもしれないです。
Akari:へー そこはなかなかお客さんとかも気づかないけど、Oh my teethのリーンでユーモアなところになるんですね。
Nishino:そう。でも気づかないのもいいなとは思う。これは別の話になっちゃうかもしれないですけど、こうやって明らかにわかりやすいとか競合優位性の話もそうだと思うんですけど、明らか目立つとかわかりやすいものって 逆に言うと模倣もしやすいと思うんですよね。だってもう明らかデザイン真似すればいいでしょみたいな。結構思ったのはイソップ風のものって世の中にめちゃくちゃ回ってると思うんですよ わかります?
Akari:わかります!
Nishino:でも似て非なるものじゃないですか、明らかに。それってそこのブランドの意志が通ってるかどうかな気がするんですよね。その幹の部分がちゃんとそこを体現して 生まれてるのかってところが、イソップらしさだったりとか、哲学が入ってるかってところが結構鍵だと思っています。別にその哲学が入ってるってことはなんか入ってるってことが重要なのであって、アウトプットはこう意外と細部だったりする気がすると。だってデザインだけ見たら別に似てるものあるけどなんか違うと人が思うってことは、本当に気づかないレベルでのこだわりだったりとかに出るんじゃないかなと言う風に思ってます。
Akari:これは「Oh!」ですね!めっちゃ響きます。大事です細部。
じゃあ今日のお話は「哲学みたいなところは細部に宿る」っていうところで、そこが本当の競合優位性になるんだなっていうところだったと思ういました。これはあれですね、日常とかにもいかせそうだなと思うので、今日1日細部極めていきたいと思います。
Nishino:おー!いいですね
Akari:ということで ぜひぜひ皆さんもコメントだったり 話してほしいトピックがあれば 「#ohmyweek」をつけて ツイッター・Xに投稿してもらえると嬉しいです!Oh my weekは毎日朝8時に投稿しているので、通勤中だったりとか、朝の準備に聞いてもらえると嬉しいです。
せっかくなので「Oh!」な学び・今日1日これやってみよう みたいなところに繋がるといいなと思ってやってるので、ぜひぜひ皆さんも楽しんでもらえると嬉しいです。
Nishino・Akari:本日もありがとうございました !!