いまあいにいきます

早朝5時。
アラームが鳴った。
でもまだ瞼をこじ開けるまでには至らない。
今日は松本へ行く日だ。
持っていくものは最小限のメイク用品とタロットカード。
きっと小腹が空いた時に甘いものも欲しくなるはずだから、お土産はそれにしよう。
そんなことを布団の中で目をつぶったまま考えていたら5時半になってしまった。 
遅刻するわけにはいかない。
慌てて身支度をし、トーストをブラックコーヒーで流し込む。
そしてまだ薄い闇が残っている朝の街の中に飛び出した。



新幹線で長野までは約1時間。
そこから各駅停車のローカル線に乗り換えて1時間半。
ボタンを押してドアの開閉をするのも初めてだった。単線なので駅で待ち合わせも何度か。
外の風景は山と葉の落ちた枯れ木と家々。 
人の姿は見られない。



終点、松本に着いた。
改札を抜けGoogleマップを開く。
12分後にギャラリーに到着予定となっている。
目印になる松本城、四柱神社を横目に目的地のギャラリーnoyieノイエに着いたわたしは階段を昇っていった。
そこで待っていたのは3人のアーティストだった。


☆ゆっちさん☆


☆あつこさん atsuko88☆




☆葉山朔さん☆


優しいパステルアートと穏やかな雰囲気がリンクするゆっちさん。
大阪弁でざっくばらんなあつこさんは地球ちゃんのマスコット🌏をブローチにしていた。
そして3人展のボス担当らしい朔ちゃん。
いちばんシャイで控えめに後ろに控えている。
彼女の絵画がギャラリーの壁にアクセントになっている。



本当に初めて逢ったわたし達は、最初からもうずっと知っていたかのような不思議な輪の中にいる感覚にいた。



わたしはひとつひとつ作品と向かい合った。
ゆっちさんのパステルアートで描かれている絵を観ていると曼荼羅が浮かんできた。
仏様に通じる道が見えた。
そう言うと彼女はとても恐縮して驚いてくれた。曼荼羅⁉️と。
そしてやっと完成したのよと自筆の詩も紹介してくれた。
おそらく長い長い暗く静かなトンネルをひたすら歩いてきたのだろう。
そこからようやく抜け出た彼女の顔は清々しかった。
そしてわたしのために感極まり泣いてくれた。



あつこさんは地球ちゃんと呼ばれるマスコットを作っている。
地球と鯨みたいだというと、あーわかる!と屈託なく笑った。
ブローチにしていても驚くほど違和感がなく、まるで平和の象徴のように胸元に揺れている。
これは国連での公式のマスコットにしたらどうだろうかとさえ思う。
こんなに優しく愛らしい地球ちゃんがそれにならずしてどうする。
わたしは紫色の地球ちゃんの姉妹のような可愛らしい片耳ピアスを購入した。
翌日着けて買い物に出掛けてみた。
右耳が温かかった。


葉山朔さん。
サクちゃんと気づいたら呼んでいた。
シャイで口数も多くはないが、彼女の絵からわたしはたくさんのインスピレーションを与えられた。
わたしが感じたありのままを言葉に(感想というのか)すると、その度に頷いたり驚いたりして喜んでくれた。絵に対する想いは本当に熱い。
わたしの捉え方は変わっているらしい。
最大の褒め言葉だと思うと嬉しくなる。
今回わたしは生まれて初めて原画というものを購入した。
このエネルギーはわたしのそばにあるべきだ。
そう直感した。
この3人展が終わった後にわたしの手元に届く予定になっている。


そして最後にタロットカードでお三方にメッセージをお伝えした。
久しぶりの対面でのセッションになったので上手に伝えられたかは自信がないが、受け取っていただけるものがあったと自負している。


ゆっちさん、あつこさん、さくちゃん。
この3人もまたあれよあれよと呼ばれるように引き寄せ合い、3人展を開催する運びとなった。
そしてわたしもゆっちさんと繋がったご縁でひらめくように松本へやってきた。

ありがとう。
わたしはあなた達に逢いにきたのだ。
これは最後ではなく始まりの出会いだ。




3人展は明日5日まで。
長野県松本市のギャラリーノイエ。
もしお近くにお住まいのnoterさんがいらっしゃればぜひ伺ってほしい❤️
1階のカフェのワッフルもめちゃくちゃ美味しいですよ〜😆


左から
あつこちゃん、オラヴ、ゆっちさん、朔ちゃん。カメラ目線がわからないわたし>_<



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