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aimena
エッセイ:47日目 - 「凍てつく朝、そして白い息」
1月10日。
激寒。
ただ一言、そう呟くことしかできないほどに、寒い。
昨晩からの冷え込みが厳しく、今朝は、まさに凍てつくような寒さだ。
ベランダに出ると、息が白い。
まるで、口から煙が出ているようだ。
手足の先が、ジンジンと冷えていく。
鼻の頭が、赤くなっているのがわかる。
「こんな日は、外に出たくない…」
そう思ってしまう。
でも、そうもいかない。
仕事に行かなければならない。
子どもたちを保育園に送って行かなければならない。
家事をこなさなければならない。
重い体を引きずって、僕は、家を出た。
冷たい風が、容赦なく顔に当たる。
思わず、顔をしかめてしまう。
マフラーをきつく巻き直し、コートの襟を立てる。
それでも、寒さは、僕の体を容赦なく襲ってくる。
「早く、春にならないかな…」
そう思いながら、僕は、凍える街を歩いた。
春の温かい日差し。
色とりどりの花々。
鳥たちのさえずり。
そんな光景を思い浮かべながら、僕は、冬の寒さを耐え忍んだ。
いつか、必ず春は来る。
そう信じて。
でも、今は、ただただ寒い。
この寒さを、何とか乗り切らなければ。
そう思いながら、僕は、白い息を吐き出した。
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