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エッセイ:50日目 - 祝日の出勤、そして心の逃避


1月13日。
今日は祝日。
本来なら、家族で過ごす日。
しかし、僕は仕事で出勤だ。
世間は、三連休の最終日。
多くの人が、家族や友人と楽しい時間を過ごしているのだろう。
そんな中、僕は一人、オフィスに向かう。
少しだけ、寂しい気持ちになる。
でも、今日は、出勤で良かったと思っている。
家にいたところで、妻との気まずい空気が漂っているだけだ。
沈黙に耐えながら、時間を過ごすのは、苦痛でしかない。
それなら、いっそ仕事に集中した方が、気が紛れる。
オフィスは、静まり返っている。
祝日なので、出勤しているのは、僕を含めて数人だけだ。
電話も鳴らない。
来客もない。
集中するには、最適な環境だ。
僕は、パソコンに向かい、黙々と仕事をこなす。
仕事の合間に、窓の外を眺める。
街は、祝日の賑わいを見せている。
楽しそうな人々の姿を見て、少しだけ羨ましくなる。
でも、今は、仕事に集中しよう。
そう自分に言い聞かせた。
仕事をしていると、嫌なことを忘れられる。
妻との喧嘩のこと。
家の中の重苦しい空気のこと。
すべてを忘れて、仕事に没頭できる。
それは、僕にとって、一種の逃避なのかもしれない。
でも、今は、それでいい。
仕事に集中することで、僕は、心のバランスを保っている。
そして、明日から、また家族と向き合う力を得ている。
今日は、祝日勤務で良かった。
そう思える。
この静かなオフィスで、僕は、自分と向き合っている。
そして、明日への希望を、胸に抱いている。

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