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今だから言えるあの頃の話08:思いがけない人から独立の話を聞きたいと連絡が来る

会社を退職した私は、開業までに2ヶ月の準備期間を設けました。7月8月は、私の苦手な季節だったこともあり、事務所やホームページをしっかり準備して、9月という好きな季節にスタートすることにしました。

思いがけず会社都合で辞めることができたため、失業手当がかなりもらえることになったのですが、あまり長く休んでしまうと立ち上がれなくなってしまうと思い、2ヶ月だけの給付となりました。

2ヶ月なんてあっという間でしたが、開業準備のための休みなんて、人生であの時だけの貴重な経験でした。
0からWordPressを学び、ロゴを発注し、名刺のデザインを考え、開業準備ブログを書くなど、楽しいだけの時間でした。
だから私はいつも、開業準備中の人には、「開業準備を楽しんで!」と声をかけています。自分の楽しかった時間をつい思い出してしまうからです。

私の開業は、行政書士という資格を使い、行政書士事務所を開業する形でしたが、実際に行政書士に何ができるのかは、準備期間中に調べました。
行政書士の業務について学べる場所があれば、有料無料を問わず、出来る限り参加しました。
勉強会があるだけでありがたく思えて、会場で知り合う先輩行政書士や行政書士を目指す人たちとの会話も、すべて勉強になると感じました。
何も知らないというのは、ある意味幸せなことです。すべての話や情報が新鮮で、ありがたく、充実した時間を過ごすことができました。

そんな毎日を過ごしていると、思いがけない人から連絡がありました。退職した会社で派遣社員として働いている女性からです。仕事上、時々顔を合わせることがあったくらいの人でした。
彼女は私が開業すると聞き、連絡をくれました。
「実は私も独立に興味があって、話を聞きたいです!」

独立に興味がある人が周りにいたとは、意外でした。会社勤めをしている時に、独立したいなんて言っている人を見たことがなかったからです。
ご飯を食べながら話をすることになり、もう一人派遣社員の女性が参加することになりました。独立に興味がある人は、1人ではなかったのです。

当時私が発信していた「40代からチャレンジしたい女性を応援したい!」というコンセプトが、開業準備中にも関わらず複数の人に刺さったのです。こんな嬉しいことはありません。
これはうまく行くに違いない!と、たったこれだけのことで大きな自信になったくらいです。

最初に連絡をくれた女性は、具体的にやりたいことが決まっていました。スキルもあり、見込み顧客もいて、うまく行くとしか思えません。
私なんて、何の保証もないのに開業しようとしているのに、多くの人はこんなにも慎重なのかもしれないと思いました。同時に、相談してくれた女性の独立がうまく進むよう、何か手伝いたいと思いました。ホームページ制作なら手伝えるかもと、具体的なアイデアが湧いてワクワクしたのを今でも覚えています。

その後、彼女のホームページ制作のお手伝いをするのですが、それは少しあとの話になります。

もう1人の女性は、特に何をしたいわけではないけど、いつか独立したいという気持ちがありました。
今ならきっと「まずは副業から始めてみてもいいかも!」と、売上につなげる発信の仕方などを伝えていたと思います。当時はまだ、副業が身近ではありませんでしたし、勤めていた会社では禁止されていました。
10年経つと、時代は変わりますね。

その日は雑談のような会になりましたが、前向きな楽しい時間でした。
連絡をくれた女性とは、その後も連絡を取り合いました。彼女は数年後に独立し、軌道に乗せています。あの日の雑談が独立の決め手になってくれていたら、嬉しい限りです。
私が「40代の女性の独立開業をサポートしたい」気持ちを強くした出来事でした。

40代の女性の独立開業のサポートは、しばらく私のメインテーマになりましたが、このテーマには売上につながりにくいという欠点がありました。女性は事業を大きく展開するケースが少なく、お金にシビアという特徴があります。
そして別の理由から、私はターゲットを間違えていることに気づきます。
それについては少しあとになりますが、後ほど具体的に綴っていきます。

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