ラジオドラマの収録してきたよ!
どうも、OHISUMMERです。
先日、LINEライブのイベント「ラジオドラマ×YouTube連動 キャラクター声優オーディション」で男性部門1位を取らせていただきました!
そして今日!生まれて初めて、最初で最後のラジオドラマの収録に行ってきました!!
すっごく貴重な体験でした。
忘れないために、ここに残しておきます。
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台風が関東を直撃、暴風雨の中 都内某所へ。電車の遅延もなく2時間くらい余裕をもって現地に到着した。
「てんや」でお昼を食べたあと、今回一緒にイベント入賞したNINAさんへのお手紙を書こうと、喫茶店を探しながら集合場所に向かって雨の中歩いていたんだけど、だんだんお店がなくなって住宅街に入る。そのうち線路を渡って墓地が現れる。マップによればこの辺なんだけど…
霊園を半周したあたりでもう一度マップを見たら、目的地から遥か彼方にいた。いや、暴風雨だからスマホ見ながら歩けなくて途中で確認ができなかったのよ…。って言い訳したってとりあえず戻るしかない。来た道を戻りながら時間がだんだん迫ってくる。何だかんだで、集合時間まであと45分に迫っていた。
区役所があったので中に入り、そこのコンビニにイートイン席があったのでそこに座って、NINAさんへの手紙を書いた。そして、びしょ濡れのジーンズを乾かしながらライブ配信を開始。
寒い。。。嵐なのに半袖Tシャツで来ちゃったことを後悔。途中の無印で上着買えばよかったわ。ホットレモンティー買って温まりながら、配信に来てくれた皆さんから「収録頑張れ」のエールをいただいた。もう15分前。ここから徒歩3分の場所なので余裕はあるけど、また迷子になる可能性を考えて早めに出発。配信は続けながら。
…案の定、迷子になった。反対方向に行ってやんの。それも結構歩いてから気づいた。水がはねるのも気にせず猛ダッシュで戻る。いつもこうだ。始まる前からハラハラさせやがる。
最後の角を曲がると、NINA☆hahaさんが出てきてくださっていて、ようやく到着。5分前でした。あとから聞いたら、ご一緒する「酢みそ姉さん」も探してくださっていたみたいで…ご心配をおかけしました。私はここにいます。皆さん全員お揃いでした。
収録に入るまでにずいぶん長文書いたな。収録場所はビルの一室。エレベーターで上がったあともう1階上に階段でトントン上がっていたら、上にいた男性から「しーっ」と言われて緊張が走る。見ると奥の扉に「RADIOwl」と書いてあり、ノブにRECORDINGの札がかかっていた。今収録している人たちがいるんだ。しばらく息を殺しながら出てくる人たちを待つ。
15:00になり、収録していた人たちが出てきた。廊下にいた男性はここのスタッフだった。入れ替わりで中に案内される。入って少し驚いた。漫画や雑誌がずっしり並んだ本棚が、向かいの壁と横の壁に沿って配置されていて、その手前にソファーが2つ、90度の角度で配置してある。ぐしょ濡れの荷物を置いて、びしょ濡れの靴下でスリッパを履いて、5人ともソファーに座った。
5人とは、俺のほかに、酢みそ姉さん(女性部門1位)、ココさん(同2位)、NINAさん(同3位)とそのhahaさん。NINAさんは緊張しているようでhahaがぴったりと寄り添っている。俺の隣にはココさんが座って、割と気さくに話しかけてきてくれる。緊張している俺は顔が引きつる。
先ほどの男性スタッフから今日の流れを簡単に説明され、お互い簡単な自己紹介をしたあとに台本の読み合わせに入る。部屋の奥を見ると、パーテーションで区切られた区画に、本格的なラジオブースがセッティングしてある。わーお。あそこで録るんだ。あそこに俺が座るんだ…。また緊張。
pdfの台本しか持ってきてなかったので紙の台本をいただいた。見ると、前もって渡されていた台本にはないことが最初に書いてある。登場人物のキャラ設定が追加されている。このキャラはこんな感じで、誰々似で、みたいな。前もってその情報ほしかったな。俺のキャラに関しては特別なことは書いてなかったけど、ほかの人はかなり詳しく書かれていたから。
放送まで内容は伏せますが、俺は一応主人公キャラ。どんな感じでやったらいいんですかね~って訊いたら、OHISUMMERさんはあの配信の感じのままで大丈夫です、キャラぴったりだと思います。って言われた。配信ちゃんと見られてるやん。あの感じのままってなんやねん。特にキャラづくりをしなくてもいいってことかな。それなら少しほっとした。NINAさんのキャラも練習した通りの感じで良さそうだった。
1回目の読み合わせ。NINAさんと俺のセリフから始まるのだが、そのあとの酢みそ姉さんのセリフで、空気が完全に変わった。
プロやん。
え??これってプロが出るやつだっけ??
頭の中を駆け巡る「プロ」の言葉。そして耳に流れ込むアニメ声。そうだ、これは声優イベだったのだ。声を操る俳優なのだ。安堵したのも束の間、プレッシャーが襲い掛かる。と同時に、腹から何かが燃え滾る。
やってやろーじゃんか。これからが本番なのだ。
そこから、自分なりにキャラをだいぶ意識して読み合わせていった。ひと通り終わったあと、全体的にまだ遠慮があることとお互いセリフの入るタイミングが1テンポ遅い、と指摘を受けた。感じからしてそのスタッフの若いお兄さんはおそらく演出家だ。台本をただ読むのが声優じゃない、会話のように自然な掛け合いになることを目指しましょう、というような指導をしてくれた。それでもう一度、2回目の読み合わせ。みんなそのあたりを意識して、少しノッてきたと判断したのだろう、じゃあ一度本番のようにしてブースでやってみましょう、ということになり、早くも奥の区画に案内された。
さっきまではよく見えなかったのだが、パーテーションの奥から現れたのは、よく見るラジオブースの光景。横長のテーブルに、2席ずつ向かい合わせに区切られた席。上からつるされたマイクロフォンとポップブロッカー。ヘッドフォンと台本置き。そして大きなモニターの下には「ONAIR」のサインランプ。一気にテンションが高まる。
俺は窓際の一番奥の席。左隣がNINAさん。俺の向かいはココさんで、その隣が酢みそ姉さん。飛沫対策のためお互いの間は透明なパーテーションで仕切られているが、顔は確認できる状態だ。録音ブースには、もう一人先程から忙しそうに誰かと電話していた音響スタッフがいて、ここから主な指示を出すのはその男性スタッフだった。
マイクテストをするのでヘッドフォンをして、マイクの位置を調整するように言われた。マイクに向かってまっすぐ垂直に、ポップブロッカーにできるだけ近づいて声を出すように指示された。今流行りのFIRST TAKEみたいだ。NINAさんが気になってチラッと横を見ると、配信でいつも見ている光景だった。NINAさんさすが、慣れたもんだな。って、俺今、生でNINAさん見てんじゃん。すげー。自分のことでいっぱいいっぱいで気がつかなかった。ヘッドフォンからはマイクテストのみんなの声が聞こえる。NINAさんの声は澄んでいて柔らかい優しい声だ。aikoのカブトムシを歌っている時のあの声だ。ほかの2人の声もヘッドフォンを通すと目の前で話しているとは思えないような、ラジオで聞くような声だ。でも自分自身の声は自分ではよく聞こえない。声量がこれくらいでいいのか、あまりよくわからず自然と大きな強い声になりそうだ。
では一回目始めましょう、という合図で、空気が張り詰める。ヘッドフォンから合図の「ピッピッピッ」という微かな音が聞こえる。スタッフが黙って右手を挙げてキューを出す。NINAさんが話し始める。
心臓がドキドキした。口から飛び出そうだった。右手が小刻みに震えているのを左手でぎゅっと抑えた。平静を装ってキャラになりきった。誰も噛んだりすることなく、台本の1枚目から2枚目、3枚目へと進む。どこかのポイントで一度カットがかかった。一瞬空気が緩むが、またすぐに再開するかもしれないと、その次の自分のセリフを口の中で練習する。チラッとNINAさんを見た。実に落ち着いている。いや、硬直している。ように見えた。人のことを気にしている場合か。またすぐに始まった。
何度も言うが、酢みそ姉さんの演技は、先ほどの読み合わせよりもグレードアップしていた。もう声だけで映像が容易に想像できるようなセリフ回しだった。いつしか俺は、自分のセリフがないときには斜向かいに座る酢みそ姉さんの顔を見ていた。そして気がついた。声だけではなかったのだ。表情から作りこんでいた。表情筋をフルに使って演技するのだ。これがプロなんだ。俺は盗んでやろうと思った。次は俺も表情を使って、いや身体全体を使って演技してやろうと思った。
ここで音響スタッフから指示があった。指示というより注意かもしれない。
酢みそ姉さんはズバ抜けている。ほかの3人は完全に負けている。このままだとラジオを聞いた人からは、3人はどうして元気がないんだろう、病気なんだろうか、そんな風に思ってしまうかもしれない。それくらい差がある。もう少し元気よくできますか?声が出ますか?(うろ覚え)
酢みそ姉さんが別格なんよ。あんなの素人ができるかよ。ちょっと思いながら、でもご指摘はごもっともだろう。制作サイドだってプロだ。そこに甘えはいらない。本気なんだ、みんな。 俺は勇気を出して発言した。もっと大げさにやったほうがいいってことですか?
演出スタッフが言った。まさにそういうことで、大げさなくらいにやったほうが伝わる。それには、声の大きさや強さだけじゃなく、声の高さを利用することも大切だ。抑揚を大げさなくらいにつけたほうがいい。「え?」じゃなくて「っえぇぇ~~っ??」みたいに。これを意識するだけでもだいぶ変わると思う。
これを踏まえて、今度は「本意気」でお願いします、ということで2回目に突入。俺は抑揚をなるべく意識して、割と誇張してセリフを回した。うまく行っているように思えた。でもそのせいで今度はキャラがブレ始めているようにも感じた。何度か中断しながら、最後まで通した。
納得がいっていないような表情の俺を見て、演出スタッフが、きっと同じことが引っかかっているんだと思います、と察してくれた。そして「〇〇っていうアニメ知っていますか?△△っていう映画知っていますか?」と例に出して、そのこういうキャラみたいに演じるといいと思うんです、とアドバイスをくれた。しかし残念ながらそのどれも俺は知らなかった。アニメ見ないのよ。けいおん以外は。
要はギャグ漫画的に、真面目だけれど真面目であるがゆえに強めにツッコんでみたり逆に引いてみたり、もう少し酢みそ姉さんのキャラと掛け合ってみて、ということのようだ。そうだ、真面目キャラゆえに…。まさに俺じゃないか。ぴったりってそういうことか。ということは、俺をそのまま出していけばいいのか…。一周回って結局またその結論に戻ってきた。
ココさんのセリフは少し難しい。造語の横文字が出てきたり言いにくい文章が出てきたりする。それに、地方語と標準語のイントネーションも少し違うところがある。でも当日いきなりそれを指摘されて戸惑うのも無理はない。NINAさんも指摘を受けることはほぼなく、しっかりしているところを見せていた。酢みそ姉さんは回を重ねる中で、同じセリフでもいろんな言い方を試す余裕すらあった。俺もいろいろ試してみたい。
3回目の録音が始まった。いや、4回目だったか、ちょっと覚えていない。とにかく、これで終わったかな、と思ったところでもう一度初めからやり直しがかかったのだ。先ほど指摘を受けた通り、全力でツッコんでみたり、逆に引いてみたりもした。でも本番での試行錯誤、うまくいくはずもなかった。自分の中では少し不完全なまま、最後の収録は終わった。30分ほど早めに終わり、もしかしたらもう1回あるのかな?と匂わせるような空気だったが、まぁOKでしょう、ということで終わってしまった。放送予定の話になりかけた時に、今録音したもの、聞けないんでしょうか?と質問したら、聞けますよ、じゃあ聞きましょう、ということでヘッドフォンで最後まで聞いた。
自分のセリフが完全に俺そのもの過ぎて聞いていて恥ずかしい。ほかの3人はキャラになっているのに、俺だけOHISUMMERで、大丈夫なのかこれ…と頭を抱えた。そもそも俺はガラガラの地声。ちょっと滑舌が甘い部分もあった。うーーん…とうなったが万事休す。1,2点気になる部分だけ録りなおしたが、俺の部分ではなかった。お疲れさまでした!で興奮に満ちた収録は幕を閉じた。
残りの時間は、写真を撮ったりお話をしたりして過ごしてください、ということだったので、部屋とかブースとかNINAさんとかをスマホで撮りまくった。NINAさんも動けばよかったのに、hahaさんがいろいろ撮っていた。俺はNINAさんと自撮りしようと思ってインカメにして自分を映したときに驚愕した。そして絶望した。
俺が老けているのだ。明らかに10歳くらい老けているのだ。
暴風雨の中ギリギリで入りすぐに収録に入ったため、自分の髪型に気がつかなかった。禿げているのだ。分け目のあたりが薄くなっているのだ。
そして、目がつぶれているのだ。まぶたが重くなっているのだ。確かに、目が疲れていた。スタッフからも、疲れてますか?って言われた。はい、疲れました。老けました。
自撮りはやめた。
NINAさんからお手紙をいただいた。もっとも、ほかの2人にも差し出していた。俺も渡した。
部屋を出て階段を降り、酢みそ姉さんと別れた。そして車で来ていたNINAさん親子と別れた。ココさんは同じ駅方面だったのでしばらく一緒に歩いた。相変わらず暴風雨が吹き付けていた。LINEライブを始めたいきさつなどをいろいろ話しながらも、駅が近づくにつれて風がいっそう強くなってきて話どころではなくなった。ちょっとスタバに避難してそこで話しましょう!ということになり、スタバで一休みしながらあれこれお話をした。その内容は非公表。18時頃には風は強かったが雨は止んでいた。駅に着き、またいつか会いましょうという話をして別れた。
以上が、本日の記録です。
貴重な体験をさせていただいた関係者の皆様、またイベントを応援してくださった皆様、そしてこのイベントに参加するきっかけをくれたNINAさん、本当にありがとうございました!この場を借りて改めて感謝申し上げます。
放送は、レインボータウンFM(88.5MHz)10/7,14,21,28(木)21:50~22:00です。4週に分けて放送される予定です。
さらに、最終放送日のあと、YouTube「ボイスト」チャンネル内で、アニメキャラクターと共に配信される予定です!お楽しみに!
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