【#おかしをくれたらおかえしするぞ】お菓子なプレゼントを、君に。
「どうする?舞香ちゃん(仮名)の誕プレ」
大学生の頃にわたしが働いていたバイト先では、スタッフ全員の名前が書かれた名簿が壁に貼られていて、名前の横にはそれぞれの誕生日が書かれていた。
誕生日をみんなで共有して、誰かの誕生日がくる度にお祝いするのだ。
「あの子何が好きなんですかね……」
「……ねぇ、これは?『お菓子リュック』!」
「おぉー!いいね!これでいいじゃん、決まり!
じゃあお菓子買いに行かないとだな〜」
わたしは最初、透明なビニール素材でできた中身が見えるリュックにお菓子を詰め込んで渡すのかと思っていた。
だけど、発案した子に見せてもらった写真に写っていた「お菓子リュック」は、想像の斜め上をいくものだった。
実際にわたしたちが作ったものがこちらである。
(最初にお菓子でリュックを作ろうと考えた人の発想力よ)
———「お菓子リュック」の正体に驚きつつ、わたしは先輩方と連れ立って、リュックを作るための材料を買いにスーパーへと繰り出した。
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リュックを作る過程は、まるで文化祭の準備でもしているかのようだった。
チョコレートが入った箱をくっつけて底を作ったら、ホームパイなど、お菓子がたくさん入った大袋を正面と側面、背面に取り付け、補強するために筒に入ったポテトチップスを柱にした。
肩紐にはおっとっと等が入っている小さな袋が連なったお菓子を使って、蓋はグミの袋をいくつもくっつけて作って。
テープを何枚も重ねて貼って、剥がれてくる度に補強して、完璧にリュックの形になった時は歓声が上がった。
中に追加でちょっとしたプレゼントを入れたら、お菓子リュックの完成だ。
———誕生日パーティー当日、リュックを見た主役は、びっくりしつつも喜んでいた。
目を輝かせて嬉しそうに受け取ってくれると、頑張って作った甲斐があったというものである。
ちょっと風変わりな「お菓子な」プレゼント作成は、こうして大成功に終わったのだった。
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xuさんのフォロワー様200人企画に参加させて頂きました🍬
お菓子を買いに行って完成するまで、ノリが本当に高校の文化祭で、作る方もとても楽しかったことを覚えています☺️
xuさん、楽しい企画をありがとうございます✨