マニュアルの軽トラを運転して落花生を納品しに行った話

私の運転免許は「AT車に限る」だった。
オートマチック限定で免許をとったから。同世代の女子はオートマ限定で免許を取る子の方が多い印象だった。周りの男子はマニュアルで取得しているのが一般的で、例にもれなくいてつもそうだった。

その私が農家の長男であるいてつと結婚することになった。結納してから私は勇んで教習所へ行き、オートマ限定解除を申し込んだ。
なぜなら、結婚するときにいてつから言われたのが「いずれは一緒に農家をやってほしい。」だったからだ。
結納当時、21歳。農家やるやる！好きな人とずっと一緒にいられるし最高じゃん！
というノリと勢いが私にはあった。

3年振りの教習所。でも所内を4時間乗って検定に合格すれば限定解除できるので、その4時間は検定に合格させるための教習だった。
だからギアとはなにかとか、クラッチとはなんなのかとか、クラッチをつなぐとか切るとか何?よくわらないけど合格することができてソッコーで卒業した。

公道を走るかと思ったけれど実家にマニュアル車がなくて、いてつの車を借りた。当時、自動車整備士だったいてつの「走り屋仕様」の車は私が乗りこなすにはとても難しく、すぐに「乗らないで」と言われた😂

そのまま結婚して出産して子育てに追われ、就農したときにはマニュアルの運転のしかたなんてすっかり忘れていた。
稲刈りに出動しても、いてつ母の運転する軽トラの助手席に乗るばかりで、少しだけ車を移動してくれーという
いてつ父のリクエストにも応えられずにいた私。
もやもや…

いてつ母やいてつが運転するときに足元をよーく観察したり、どのタイミングでギアを切り替えていくのかを見たりした。YouTubeで足元を映してる人の映像をみてイメトレしたり。
いまはハウスと家の間や、家から倉庫までとか、信号のない家周辺のせまーい半径でなら運転できてる。ふつうにエンストするけどね。

そしてついに！うちの畑で育てて乾燥して脱穀した、落花生の納品という大役がまわってきたよ‼
家から納品先まで20分。国道を越えなくては行けない…信号もいくつもある…
こ、こええ～😭

でもいてつに、私はできるんだというところを見せつけてやりたい‼笑
ちなみにいてつは脱穀する機械をつけたトラクターを積載車に積んだトラックを運転したよ。私にはそんな幅が広くて長いやつはキビシー😂

そんなわけで落花生の詰まった麻袋を積んだ軽トラは家の倉庫から出発した。そして道路に出るぞというところでエンストした。
後ろでいてつが見てて、恥ずっ‼💦

ヒーヒーしながらも無事に到着して、汗かいた😂

そのあとも駐車場から走り始めるときに2回エンストした。カッコ悪ー‼笑
坂道発進できないけど、平らな道なら運転できるぞ❤️‍🔥