『誰も見ないショー』ショートショート
ショートショート小説
『誰も見ないショー』
一流の劇場、一流のキャスト、一流のスタッフ。一流の演出家。
長い稽古を乗り越えてついに今日、幕が上がる
感動のクライマックス。
観客で涙する者はいなかった。なぜなら誰もいないから。
その時、演出家が泣いた。
チケットを販売することを忘れていたのだ。
悲しみにふけたその夜、演出家はショーの
録画した映像を見た。
しかし、作品は間違いなく素晴らしい物になってた。自然のまた涙が溢れた。
これまで積み上げてきた物を思い出した。
演出家は思った。
一番のお客は自分自身だったのだと。
そして次のショーもチケットを売るのをやめてみようと思った。
-おしまい-
あとがき
どうもこんにちは、
ショーをしたり動画を作ったり、おひまタイムスの記事をやっておりますTAIYOです。
今日は、不思議な物語りを書いてみました。
多くの人に見てもらう『ショー』と
『誰も見ない』という真逆の言葉を組み合わせた作品です。
現実ではあり得ない不思議なお話でした。
おひまタイムス記者:TAIYO
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