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難治性外脛骨障害の対応

外脛骨障害

特徴
外脛骨発生率5%で通常後脛骨筋腱の種子骨として腱を助ける機能ですが、この骨が舟状骨と中途半端にくっついて痛みの原因となる。

目次

  1. 症状

  2. 身体所見

  3. エコー画像所見

  4. 分類

  5. おおえのき接骨院治療法 

  6.  1.急性期 2.慢性期 3.徐痛対策
     4.インソール 5.オペと対診 6.運動療法
     7.パーソナルトレーニング

【症状】
・足の内側の痛み
・足アーチ内側部の出っ張り
・インサイドでボールを蹴った時内側が痛い
・足を捻ってからずっと内側が痛い


などの主症状で来院します。

また、捻挫かな?をきっかけに痛みが続いている、もしくは痛みを繰り返している方も多いです。
外脛骨障害が酷い方は内側に骨が突出しています。

【身体所見】
足の内側に骨の突出があり、骨に圧痛がある。
酷い方は荷重するだけで痛く、運動する方はスポーツをすると痛くなり、しばらく運動を控えると痛みが軽減し、また再開すると痛くなる、といった症状を繰り返します。

【画像所見】
当院ではエコーを用いて鑑別。

舟状骨にくっついている圧痛の骨を長軸の単軸で骨の状態を判断します。

エコー長軸所見では、骨の分離でステップサインのように連続性がないのがわかります。

エコー単軸所見では、繊維化してモヤモヤした不整像がわかります。

有痛性外脛骨エコー所見

【外脛骨の分類】
当院はわかりやすいVeitchの分類を用います。

Type 1:外脛骨が舟状骨から離れていて、小さい。
Type 2:外脛骨が舟状骨と中途半端に(線維性結合で)くっついている。
Type 3:外脛骨が舟状骨と完全にくっついている(骨性結合)。

Type 1はnormalで外脛骨が後脛骨筋腱の働きを補助する種子骨として機能しており、正常

Type 2が痛みがあるタイプです。
とくに単軸エコーでもはっきりわかるように外脛骨が線維性結合で中途半端に舟状骨とくっついてます。

そのためマクロ的に微小骨折を起こすことにより痛みが出ます。

微小骨折であり、しばらく安静で緩和しますが、また負荷をかければ微小骨折を起こして痛みはの繰り返しになります。治癒率は50%くらいです。

Type 3は外脛骨と舟状骨とが完全癒合しているため、突出はしているものの痛みなし

【結論】痛みで来るほぼすべて方はType 2であり外脛骨と舟状骨が中途半端にくっついている状態が痛い。

【おおえのき接骨院治療法】
1.急性期治療
LIPUSと安静
荷重困難や歩行痛が強いかたは、骨折扱いとして安静や松葉杖免荷、場合によっては固定をします。病理条外脛骨と舟状骨の間での微小な骨折でたり、安静にて痛みは軽減します。

急性期骨折と同様初回の痛みまだ急性期であれば、スポーツ活動休止は効果あります。

痛みが強い時は物理として高電圧治療機器や微弱電流(マイクロカレント)も併用

2.慢性期治療
3ヶ月以上痛い、他院から転院の方は
安静にて効果も少ないことから、組織の破壊と再生目的でショックウェーブ療法【RSWT】を行います。

ショックウェーブは軟骨仮骨の再生にも有効であり、医科では遷延治療の一つとして保険算定項目がいあり医師からも直接依頼がきます。

ESWT【対外衝撃波治療】をお願いしますと。


【徐痛】
物療機器では、患部にハイボルテージ
超音波、温浴を行い、それでも痛い方は医師に対診して鎮痛剤を出していただくこともあります。

【オーダーインソール】
有痛性の外脛骨では過回内足や極端な扁平足を伴っていることが多いです。

オーダーメイドなので、まず状態が落ちついてから最適の状態で作成し、痛みがない状態を維持していく感じ。

痛いから入れて何とかなる、、、という方針ではなく、痛くならない状態の維持をサポートする役割。

理論てかには足のアーチを下から支える て、扁平足を矯正し、外脛骨に付着する後脛骨筋腱への負荷を減らす。

【運動療法】
足の機能不全を継続的に改善するために、院では、後脛骨筋、足底腱膜ストレッチを行い、ウインドラス機構改善のタオルギャザーや内側土踏まずストレッチに青竹踏みなど行う。

【リハサク】アプリも使い、アーチ改善、足の機能回復リハビリメニューを作り継続的な管理をする。


足の内在筋を鍛えるエクササイズ 足底筋膜に力を入らせるようにして、アーチを保つイメージ
これを2週間毎日60回行うと力が入る感覚が分かってきます


足の下腿三頭筋のストレッチと背屈強化です。後脛骨筋を伸ばすイメージで、柔軟性は凄く影響を受けます。


後脛骨筋筋力アップ つま先立ちの時に足が内側に向くように伸びをします。小趾の方に体重移動するのがコツです。

【手術療法 対診依頼】
保存的治療を行い月単位で評価して、3ヶ月に改善しない場合は観血的療法も選択肢の一つである事と、オペができる病院と足専門医足医師対診を勧める。

症状があまり軽快しない場合、漫然と保存的治療を続けるのではなくて、
そもそも中途半端な骨癒合不全が原因なのか
足の機能不全による痛みの誘発なのかを
見極める。

【パーソナルトレーニング】
気質的な問題がないのであれば、足の機能的改善をするために、下腿から足の機能改善を
する必要がある。

外脛骨は種子骨であり、本来腱の方向を変えたり、腱の分岐点に合ってつなぎ手役をしたりするような、腱の働きを助ける機能のある骨です。

腱の動きに伴って、ある程度動くことが必要であり、種子骨が動かないことによる腱の機能不全を改善が必要。

外脛骨がtype 2の場合、3つに分岐する腱の留め金の働きをしていた外脛骨が舟状骨と癒合しているため、舟状骨には力が働くものの、足裏に回って外側の足根骨につく腱に力が働きません。

そのため、足裏を内くるぶし方向に引き寄せる力がかからず、動的に足のアーチを保持することができません。これは、外脛骨障害の方に扁平足が多い理由の一つなので、扁平足を改善する足に絞ったパーソナルトレーニングが必要です。

【まとめ】
外脛骨自体が
◾️中途半端な癒合不全による痛みか? 
◾️腱の機能不全によって扁平足を引き起こす原因か?
を見極める必要が王道です。

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