はさみ
実家の庭には数種の樹が家を囲むように植えてあり、帰省中にそのホウボウに伸びた枝葉を気ままに剪定している。
太陽が出る前に外に出る。日焼けが心配というよりは、刺すような日差しの痛みに耐えられない。昨夜夕立ちがあったせいか、今朝の空気はひんやりしている。昼間は猛暑で、いずれ10度以上上がる。
ヒイラギにどんどんはさみを入れていく。丸く盛り上がるように、と母からはオーダーを受けているが、とりあえずばつばつと切ってみる。手袋をしているが、ヒイラギの葉は容赦なく皮膚を刺す。負けじとどんどん刃をいれて、2.3歩離れて全体を見る。一部だけ凹んでいたり、葉が薄かったりで、なんだか物悲しくなってしまった。そのうちに伸びていくから切りすぎても問題ないと判断し、さらに葉を落とす。子どもの落書きのような凸凹した○になった。母が麦茶を持ってきてくれた。○じゃないけどいい?と聞けば、スッキリして良いじゃないと褒めてくれた。冷えた麦茶がおいしかった。
同じように月桂樹も剪定した。はさみで枝葉を切りながら、美容師は剪定も上手いのかなあと考える。実際のところ、どうでしょう。