転(A)(riraさま)
こちらからの
つづきの
つづきです。
ー明日の19時、いつものとこに集合ね。
何度も確認するスマホ。
よし。
16時。家を出た。え? 早すぎる? そうかもしれない。
16時半、いつものとこについた。すべり台のカラフルな公園の入口。まだ明るい。当たり前だ。
伸びをして、空を見た。雲がゆっくり。今夜の花火大会は天気も良さそうだ。
結構待ってた。そりゃそうか。
思い出すと一昨年までの夏は3人で海へ行ったんだ。いつもの友だち3人組。君と、コンちゃんと、僕。
3人で、ずっとずっと一緒って誓い合ったんだっけ。
それから、色々あって……。コンちゃんと大ゲンカして、それきり。
コンちゃん、学校も来なくなって。コンちゃんとはそれから会ってないんだ。
何度も仲直りは考えたんだけど……。
夕焼け空になってきた。
そしたら、見知らぬおばあちゃんがこっちをじっと見ていることに気がついた。
よく見ると、おばあちゃん、はだしだ。
僕が近づくと、おばあちゃん、おろおろして、涙をポトリと落とした。
「どうしましたか?」
「あのぅ。ごめんなさい……」
と、またポトリと涙をこぼす。
これはなにか大変だと思って、おばあちゃんと近くの交番へ行くことにした。
おばあちゃんによりそって、ゆっくり歩く。おばあちゃんは、ゆっくり口をひらいた。
「ごめんねぇ、コンちゃん」
「え?」
「ありがとうねぇ、コンちゃん」
「コンちゃん……」
「コンちゃん」
そうか、コンちゃんのおばあちゃんなんだ。僕をコンちゃんと間違えてるのかな。
コンちゃん、学校来れなくて、ずっと家でおばあちゃんのお世話をしていたのかな……。
そうか……そうだったのか……。僕の目の前にある夕暮れの景色は、涙でグニャグニャになっていた。
交番についたので、おばあちゃんと僕はお巡りさんに頭を下げた。お巡りさんに事情を説明した。お巡りさんに、コンちゃんのおばあちゃんのことをお願いして、僕は交番を出た。
いつの間にか、夜になっていた。スマホを見ると、19:22。君からのメッセージが残ってた。
ー着いたよー。まってるねー。
公園についたけど、君はいなかった。……うん、当然だよ。そう、当然。当然なのに僕の頭の中は、もうぐしゃぐしゃになっていた。
3人でずっと一緒と誓ったあの海。
コンちゃんと大ゲンカしたあの日。
ずっと隣にいてくれた君。
コンちゃんのおばあちゃんの涙。
僕は、僕は……。
スマホが振動した。
ー大変!コンちゃんちのおばあちゃんがいなくなったって!コンちゃんと、今探してるところ!!
……あれれ??
(転、ここまで)
お願い致します。
チグハグになってないかな……、きっと展開が違うような……、どこで終わらせればいいのかな……、転の募集期間ズレすぎてるかな……、 とも思いましたが、これで出してみます。
どうもありがとうございました。