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ルックバックの日のこと

映画「ルックバック」の日のこと。
映画の感想じゃないです。

2024年6月28日(金)。
その日は友人の誕生日であり、
映画「ルックバック」の上映開始日だった。

数日前に急に原付が動かなくなって、
自転車で通勤していた。
悪天候が続いていて、その日も大雨。
しかも家にスマホ忘れて。

今日は友人の誕生日だから、LINE送ろうと思ってたのに。
(もう届かないけど)
だらだら仕事してるときにふとトレンドが目に入って
そっか今日か、ルックバックの上映って。
すごい偶然だなって。
それで、なんか無性に今日見に行きたいって思った。

チケットの予約番号を紙にメモして、
自転車で駅まで、駅から電車で片道20分くらい。
電車であの商業施設に行くの、小中学生ぶりだったけど
降りる駅は覚えていた。

商業施設の中をぶらぶら歩いた。
スマホが無いからろくに時間も分からなくて
ダイソーで300円の腕時計を買って。
最近お金使いすぎだから、節約しないとなのに
なんかまた買い物してしまった。
20時50分~22時00分が上映時間だった。

私は背が低いから、
周りの人たちは「え?」て思ってるだろうけど
後悔しないために座席用のクッションを使う。
使っても後ろの人の迷惑になるほど高くならないので。

上映間際になって、グッズとか見るの忘れたって思い出した。
結果的に上映後も開いてたからパンフレットとか買えてよかった。

音楽も素晴らしく良かった。
エンドロール見ていたら見覚えのある名前が流れたのでびっくりした。
インスタの投稿で音楽を探していた時に知った方だった。
それも友人がいいねしてくれていたことを思い出した。
あの音は、今もあの子の耳に届いているのかな。

サウンドトラックも買いたかったな。
売店で対応してくれた人がちょっと威圧的だったけど、
映画見終わった私はもう頭の中ぐちゃぐちゃだったから、
なんかもうそんなダメージにもならなかった。

ただひたすらに泣いた。
映画を見ているときも、映画を見終わった後も。
営業時間を過ぎて通り抜けられなくなった商業施設の外を歩きながら、
時々声を出して泣いた。

私は純粋にルックバックを見て泣いたわけじゃなくて、
私がこれまで生きてきた中で起こったいろんなことに思い馳せて、
心がどうしようもなく揺さぶられて、突き動かされて、泣いた。

だから言語化しても多分他人にはちんぷんかんぷんだと思う。
今日という日に、今の私がこの作品に触れたということが、
私にとって間違いなくかけがえない、忘れられない経験なんだと思った。

感想を書き込むためのスマホもないから、
最終の電車が来るまで駅で蚊に刺されまくりながら
パンフレットを読んだりして、不思議な心地でいた。
電車を降りて、自転車で帰った。もう雨は降ってなくて、
自分が傘を忘れたことに気付いたけど、まいっかと思った。


少しだけ感想のような何か。


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