新庄市城下町旧町名等保存事業 ・その4
25・北本町(きたほんちょう・現在の本町):北本町はもと十日町といい、南本町とともに羽州街道沿いにつくられた町人町で、城下で最も賑やかな町であった。ここには参勤交代の大名が泊まる本陣、旅人が泊まる旅篭屋、反物・薬種等を扱う豪商が軒を連ねていた。
26・鼠穴口(ねずみあなぐち・現在の本町):町人町の北本町から侍仲丁(山崎丁)に入る入り口。この口だけは、夜間でも密かに通ることが許されていた。人々は鼠のようにこそこそと通ったという。
27・南学院口(なんがくいんぐち・現在の大手町):横丁から仲丁に入る入り口。ここに南学院という修験の屋敷があったのでこの名がついた。
28・横町(よこちょう・現在の万場町):横町は櫛・かんざし・紅・白粉などの化粧品を商う町として知られていた。新庄城下の道は、南北方向が基本であるが、この町は東西方向であるので横町という。
29・桜馬場(さくらばば・現在の沼田町):二代藩主正誠のとき、ここに馬場をつくり、その周りの土手に桜を植えた。これが大きくなって、桜の名所になった。
30・常盤丁(ときわちょう・現在の常葉町):常盤丁は藩主戸沢氏の別邸がおかれた町で、これを守る多くの侍が住んでいた。この別邸は歴代藩主の隠居所として用いられた。
31・万場町(ばんばちょう・現在の万場町):穀物・野菜・果物を商う店が並び、酢・酒・醤油を扱う店も多かった。万の店があるので万場町と呼んだ。古くは長町という。
32・常盤丁別邸跡(ときわちょうべっていあと・現在の常葉町):二代目藩主戸沢正誠がここに別邸を営んだ。その後、歴代藩主の隠居所となった。