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「何十年ぶり?」あまりにもノスタルジーな一杯は記憶の通りの味だった(つけ麺大王 蒲田店/蒲田/町中華)

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若い人には(という書き出しがあまりにもジジイ臭くて自分で哀しくなった)あまり馴染みがないかもしれないが、その昔『つけ麺大王』という大人気のラーメンチェーンがあった。

1980年代、私が中学校を卒業するか否かといった頃に最盛期を迎えていたようで、都内のあっちこっちの街道沿いにあった記憶があるのだが、今では数店しか生き残っていない。

このつけ麺大王という店は、知人の刈部山本氏の取材によると、日本で初めて "つけ麺" という商品名を使ったお店なんだとか。

この山本氏の記事を紹介しておいてなんだけど、このつけ麺大王って店は「つけ麺を名乗ってる割につけ麺が美味しくない」という中々インパクトのある店でな。

その代わり、メニュー数が多くて色々な定食があったため、つけ麺を頼まずにそれ以外のチャーハンだとか、中華の炒め物の定食などを食べてお腹を埋めていた記憶がある。

不思議とそういうつけ麺以外の中華メニューは、どれも男の子味で美味しかったんだよなあ。量も多くてリーズナブルだったし。

さてそんな思い出のつけ麺大王。ある日仕事で蒲田駅周辺を彷徨っている時に2軒も見かけてしまった。最初は東口側の飲み屋街の中で見かけ「おお、今となってはレアなつけ麺大王だ!」と思うも仕事が控えていたのでスルー。

その後仕事を終えて西口側に移動してブラブラしていると、なんとこっちにもつけ麺大王が。今では店が減る一方で、滅多に見かける機会のなくなったチェーンだというのに、まさかの「蒲田に2軒」という衝撃的な展開に、思わず反射的に入店してしまった。


あ~~これ、この感じ。つけ麺を謳ってる割にメニューが完全に町中華で、情報量が多すぎるこの感じこそつけ麺大王。

常に腹ペコだった時代には何を食べてたかなあ。スタミナ炒め定食のライス大盛りとか、そんなもんばっか食べてた気がするなあ。
あと店によってはチャーハンが美味しい場合もあったから、そういう店を見つけるとチャーハン大盛りで頼んだりもしてたなあ。

やっべ、あまりにも懐かしすぎて10代の頃の記憶が甦りまくる。


新しくはなっているけど、店内のメニューも由緒正しい昭和の町中華のそれである。どれも頑張って値段を抑えてくれてる感じで有り難いのう。

で、本来ならばワンコインのサービス定食を頼みたいところなのだが、せっかく何十年かぶりのつけ麺大王なので、今回はつけ麺を頼もうじゃないかと。

このチェーン店をよく利用していた10代の頃から数えて約30年の間、私は色々なつけ麺を食べ歩いて来た訳で、それなりに舌も肥えている……と思う。

そんな私が今あえてつけ麺大王のつけ麺を食べたらどう感じるか、それを自分でも知りたくなったのだ。

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