「GOTO?夜の街?」コロナ禍で日本型政治システムの欠陥やグロテスクさが表面化
夜の街よりも危険な ”コロナスポット”
その名も「家庭」
遂にというか、当たり前の話ではあるのだが、東京都では ”夜の街” を抜いて、家庭内感染の割合が最も多くなってしまっているそうな。
また、そうした感染ルートには ”夜の街” とは関係なさそうなものも多く、小池らが事あるごとに「夜の街!夜の街!」と特定の職業だけが危ないかのように喧伝していたことが裏目に出てしまっている。
だからこそ、私は何か月も前から「妙な真犯人探しをすると、それ以外がザルになってもっと危険な状況になる」と言い続けていたのだが、今となってはどうにもならず。
夜の街が安全とか可哀想とかの話ではなく、そこばかりに注目していると、絶対にそれ以外への注意が疎かになり、それが油断にも繋がる。
そうした状況を生み出す事が何より危ないという話だったのだが……。
軽症者用ホテルはすでにない……
ご存知の通り、東京は 新たな差別が生まれるほどのハイペースで感染者が増大している のだが、国も都も初期の自粛地獄の成果を見て完全に油断していたようで、緊急事態宣言を解除し、さらには最後まで意味不明だった東京アラートも気付いたら取り止めになっていた。
それが都民の勘違いと油断を招いた最大の要因だと思うのだが、その2週間後辺りからキッチリと結果が現れ出し、今の絶望的な状況に至る。
こうした行政の油断は様々な面に表れており、まず第一に問題視されているのが軽症者用隔離ホテルの不足である。
以前はAPAなどが「こんな事もあろうかと」と、真田さん(@ヤマト)のような神懸かりな対応をしてくれたのだが、そうしたホテルとの契約がすでに終わっており、かといって簡単に入院も出来ず、仕方なく自宅療養している軽症者があまりに多いのだとか。
ホテルを利用出来ている軽症者が約200人とすると、自宅療養している軽症者は500人弱もおり、それじゃ間違いなく家族に感染するし、そこから職場や学校へと広まってしまうよね……。
GOTO邪魔じゃね?
ただ、こうした話は東京に限った事ではなく、東京ほどの人数ではないにしろ、今や日本全国で感染者が増大している。
東京は普段から人口過密地区なので、こういう感染症には弱くて当たり前だし、数字的にも大きくなってしまうものだが、首都圏以外でも感染者が順調に(?)増えて行っている事の方が恐ろしい。
何故ならば、(仕事を抜きにすれば)今の時期の東京にわざわざ訪ねて来ようなんていう酔狂な人間は少数派のはず。ならば、外国人観光客のいない今ならばホテルの確保も不可能ではないだろう。
しかし地方都市はどうだろうか。もっと具体的に言えば、GOTOトラベルが明らかにホテル確保の邪魔になるよね。
どうして感染者が増加傾向にあるとハッキリ分かっていたのに、無策のまま強行してしまったのだろうか。
この国はこうした愚かな失敗があまりに多過ぎると思うのだが、それにはハッキリとした理由があるように思える。
日本の政治と選挙の限界
何でもかんでも政治批判や政権批判に繋げるのは好きではないのだが、これについてはハッキリと 「政治システムのせいである」 と言ってもいいように思う。
・社会を知らない世襲政治家
・連携が取れない各省庁
・国民の命より組織のメンツ優先
こうした日本型政治の欠陥が寄り集まると、今回のような愚か過ぎる状態に陥るのである。
まず、日本の政治システムの最大の問題点は選挙と人選にある。特に自民党に多いが、有力政治家達は選挙に勝つ事にのみ長けているだけで、それ以外の能力・知識が欠如している。
何の専門知識も持たないどころか、エセ貴族と呼ぶよりない世間知らずな世襲政治家だらけというのも状況の悪化に拍車をかけていて、そのせいで ”そもそも社会の仕組みを理解出来ていない” ボンボン政治家を大量生産してしまった。
それに加えて ”族議員” の存在がトドメを刺す。これにより特定の業界の声ばかり広い上げ、最終的には国民が置かれている状況よりも 「〇〇さんのメンツが」 といったクソのようなお仲間の都合最優先で国家を動かしてしまう。
省庁・官僚も政治家に負けず酷い有り様で、何よりも省庁同士の横の繋がりが皆無。これでは「専門家が連携を取って間違いのない選択をする」 という国民が最も望む形には決してならない。
むしろ所属組織のメンツ優先になってしまい、他を出し抜いていかに派手な手柄を立てるかといった争いが生じてしまう。
私としては、その結果が意味不明どころか、素人目にもマイナス効果しか現れないであろうGOTOキャンペーンだと思う。
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