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期待せず入った「ルールややこしい系」の飲み放題店が意外と……悪く……ない?(とり3号/両国/焼き鳥)

知名度の割に飲食店の絶対数が少なく、完全にちゃんこ中心の観光地になってしまっており、住民としてはイマイチ面白くない墨田区両国。
今や墨田区はスカイツリーより北側の方が色々揃ってて面白いんじゃないかとすら思う。南部の武器は総武線が通ってる事だけじゃなかろうか。

と、開幕から炎上リスクで一杯の余計な話で始まった訳だが、飲食店不毛の地疑惑のある両国にも、一応駅前に飲み屋街的な一角がある。
それが両国駅の国技館側出口じゃない方の「こっちは観光客来ねえからこんなもんでいいだろ」と明らかに金をかけて貰えていない昭和で時間が止まったかのような小汚い出口の目の前にある横綱通りだ。

どうしてボクは人に嫌われるような口の悪い事しか言わないんだろう。

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そんな両国としては貴重な飲み屋街である横綱通りは、トンカツの名店やリーズナブルで良心的なもつ焼き屋など、少数精鋭で面白い飲食店が肩寄せ合って頑張っているのだけれども、つい先日『入場料500円 30分飲み放題』という、「あちこちにこの手の店はあるけど、どこも結果的に高くついたり、料理がクソ不味かったりで、二度目はねえよって店ばかりだよね」的な立ち飲み系の焼き鳥屋がオープンした。

『とり3号』 という名称なのだが、1号と2号がどこにいるのかは不明。

この日は仕事の都合で夕飯の支度が出来ず、息子を連れて家族3人で晩御飯を求めて彷徨っていたのだが、そんな家族連れにお店のホールスタッフが「いかがですか?」と声をかけて来やがった。

マジか。正気か。この店どう見ても立ち飲み屋だろ?
ウチの息子まだ5歳だから背が届かないけれど。

が、中に入ると子供でも座れる席があるという。店内をチラ見してみると他に客は少なく、今のご時世完全禁煙だし、じゃあ冷やかし半分で入ってみるかとなった次第。


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まずルールの説明を受ける。

入場料は500円で、いわゆるテーブルチャージ料みたいなもの。これに加えて料理を1人500円分頼むと、30分間お酒がタダになるという。
で、時間の延長は30分ごとに500円で、確か延長した際にはフード注文は必要ないと言われた記憶が(安酒をガブガブ行き過ぎて覚えてません!)。

やっぱりなあ、この手の「30分無料!500円ぽっきり!」とかなんとか言いつつ、入ってみるとルールが色々と追加される系かよ。この手の店ってルールに従って立ち回る事を考えないといけないから、高い安いの問題ではなく面倒臭いんだよね。

でも、そういうルールだと子連れで吸い込まれた我々は酷い事になるんじゃないの?
子供の分まで料理を頼むとなると、入場料1500円で、料理も1500円分頼んで、それを30分の間に片付けないとイカンのか?

と思っていたら「お子さんは無料で大人2人で計算します。でも飲み物がウーロン茶とお水しかありません」とのこと。あら助かった(ちょっと好感度↑)。

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ルール確認が終わったところで、さっそくお酒を作りに向かった訳だが、用意されているのはレモンサワー・ハイボール・クリアアサヒ・ウーロン茶の4種類。

コック自体は他にも4つほど壁から突き出ていて、愛と勇気・溜息・吐息・桃色吐息と意味の分からない札が付いている。
これについて店員に聞いてみたところ、超冷静なトーンで「社長の冗談だそうです」とこれ以上ないほど分かりやすい説明を受けた。

オレはこの店嫌いじゃないかもしれない。

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