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自宅から自転車圏内にカレーの老舗がひしめき合っている幸せ(デリー上野店/上野・湯島/カレー)

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「板橋区専門ライター」を名乗って活動し、区オフィシャルの観光本を書かせて頂くまでに成り上がれた私だが、現在は墨田区に住んでいる。
山田邦子、とんねるず石橋、稲垣吾郎、サンドウィッチマン……のような、成功して板橋区を出て行ってしまう、いわゆる脱北者である。

そんなエセ板橋原理主義者となってしまった私が「ぶっちゃけ板橋よりも墨田の方が圧倒的にいいな」と感じるのが「老舗カレー店へのリーチのしやすさ」だ。

というのも、今住んでいる場所が京葉道路(靖国通り)が近いので、自転車で突っ走れば神田・秋葉原が割とすぐで、そこから少し進めば日本橋・神保町も充分にチャリ圏内。さらに昭和通りを北上すれば上野エリアも近い。

今名前を挙げた街は、どこも昔から有名なカレーの名店が集まっているエリアであり、20分程度チャリを飛ばした程度では、池袋・巣鴨辺りまでしか辿り着けない板橋区ではこうはいかない(水道橋ならギリギリ辿り着けるかも)。

※それどころか、広大な板橋区の場合、北部に住んでいると「そもそも20分チャリを飛ばして南進した程度では区外に出られない」可能性すらあるし、途中で志村エリア名物の地獄の急坂が待ち構えているので、そもそも北部エリアから南に向かって自転車移動を試みる命知らずはいない。

愛着のある街から出るのは寂しかったけれども、ポジティブに考えればこういう良い要素もあるよなと、自分で自分を慰めてみる。

そんな前置きをしたところでデリーですよデリー。この時は息子抜きで女房と2人でランチできるレアな日だったので、折角だから息子連れでは行けない店で食べようと、この店を選んだのである。

充分に行列が出来ている気もするけど、この店は入れ替わりが早いので、この程度ならあっという間に順番が回ってくる。

色々とメニューはあるけれども、オレサマの目にはカシミールしか写らない。いわゆる「気に入ったメニューがあるとそればかり食べてしまうタイプ」なので、蒙古タンメン中本に行っても、9割冷やし味噌、残り1割が北極という割合になってしまう。

もっと余計なことを言えば、コンビニのパンコーナーでもヤマザキのコッペパン(ジャムマーガリンとかピーナッツとか小倉とか入ってるヤツ)やナイススティック(謎のクリームが挟まってるヤツ)しか買わない。

何らかの病気なんだろうか。

それはともかくカシミールな訳だが、女房が「さだおちゃんはどうせカシミールでしょ?じゃあもう一個気になるの頼みなよ。アタシそれ食べるから」と言ってくれたものの、そう言われるととても困る……。

オレサマの頭の中にはカシミール以外の文字列がなく、それ以外を選べと言われても。

私が悩み苦しむ姿を見て、女房がさらに「じゃあコレとコレのどっちがいい?」と選択肢を狭めてくださった。いや、そこまで絞れるなら自分で決めろよとイライラしたのはナイショだ。

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