【三上悠亜炎上騒動について 02】 セックスワーカー差別の根底にあるもの
【三上悠亜炎上騒動について】
01 https://note.com/oharan/n/n159c425b81d9
02 https://note.com/oharan/n/n454e2e7ecf9c
エロメディアは人材の宝庫
前回に引き続き、今回も三上悠亜炎上騒動に関して思うところを語っていきたい。なんせ元AV監督という十字架を背負っている身なので、この件については "専門家" として言っておかねばならない事が山ほどあるのだ。
そもそも、どうしてAV女優を経由した女性がセカンドキャリアとして何かやろうとすると炎上するのだろうか。今回は三上悠亜がターゲットにされたが、上原亜衣にしてもそれよりも前の元AV女優にしても、少しでも目立つ仕事をすると必ず難癖を付けるヤカラが現れる。
そうなった場合に必ず用いられる文言が「子供が名前で検索したらAVが出て来る!」といった風が吹いたら桶屋が理論なのだが、これについては即座に「ウソである」と断言できる。
何故ならば、AVやポルノ映画に出演していたり、監督・スタッフとして関わっていた事を明言している有名人(芸能人)など、男女問わず大勢いるからだ。
ポルノ監督としては、若松孝二氏、若松氏が興した若松プロ出身の高橋伴明氏、井筒和幸氏や、彼らの助監としてキャリアを積んだ周防正行氏などが挙げられる。
AVも一般作品の監督も両方手掛けているというと、古くはデスファイルの三枝監督(AVの場合は安達かおる名義)や井口昇監督が特に有名だろう。
俳優はさらに大勢いて、それはこの国のポルノの歴史が、大手映画会社の大部屋俳優らの存在と切っても切れない関係にあるためだ。男も女も有名どころだけでも非常に人数が多いので、こういうまとめページを参照いただきたい。
AVに限っても、一般作品に普通に出演している役者が何人もおり、私の直接の知人で言うなら浅草ロック座のストリッパー・矢沢ようこなどはAV出身、ギルガメッシュナイトのレギュラーからキャリアを始め、今でも踊り子として第一線で踊っている。それに加えて一般映画での出演もあり、銀杏ボーイズの名曲『恋は永遠』のMVに主演するといった活躍を見せている。
同じくAV出演経験があり、浅草ロック座の踊り子でもあり、ピンク映画への出演1000本を達成した女優でもあり、テレビドラマ版の闇金ウシジマくんにレギュラー出演(パチンコにハマって娘と売春する毒母役)もしていた倖田李梨という強烈な人材もいる。
男優で言うなら、私がAV監督だった頃に度々出演して頂いた山本竜二氏など、生まれからしてトンデモない。
このような例を挙げたら本当に終わりがないのだが、彼ら彼女らの多岐に渡る活動には特に何のクレームも寄せられていないのに「それが三上悠亜だとなんでこうまで炎上するのさ?」というところに、この問題の最もグロテスクかつ愚かな部分が隠れている。
「子供が調べるから」なんてのは、取って付けたバカの言い訳であり、子供を盾にすれば相手は怯むだろう、引き下がるだろうという甘えでしかないのである。
そんなくだらない言い分など、1970年代頃から子供向けの特撮番組にAVやポルノの「裸仕事のお姉さん」が当たり前のように出演していたという事実の前には何の意味もなさない。それで何か不都合があったのかどうか、50年も前からの話なのだから、すでに答えが出尽くしている。
どんだけ周回遅れなんだよという話だ。
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