
VR映像はなぜ立体的に見えるのか
先日VR専門チャンネル80(まちまる)TVを立ち上げました。
こちらはHPから見ると平面に見えてしまいますが、専用のVRヘッドセットやCardboardで見ると目の前にいるかのように立体的に見えます。抜群の臨場感です。
このVR映像を一度体験してしまうと夢中になるくらい魅力があるのですが、VRの視聴に関してまだまだ世に浸透しておりません。いかにVR映像が素晴らしいかをアピールしていかねばなりません。
<VR映像が立体的に見える理由>
さて、まずは下の二枚の画像をよく見比べてください。
こちらはAdobe Premiereソフトで動画を編集するときのモニター画面です。間違い探しのようですが二つの画像は微妙に違います。理由は二つのカメラで別の場所から撮影されたものだから。
上のvuze xrが当日使用されたカメラです。見ての通りレンズが二つ付いています。人間は二つの目がやや異なる位置から光を集めることで距離感などの情報を得ています。遠くを見ながら顔の前に指をもっていくとぼやけて見えると思うのですがこれは左右で異なる光(映像)を見ているためです。寄り目にすればピントが合いますね。これは異なる映像が重なることを意味しています。とはいえ完全に同じものを見ているわけでなく左右で異なる映像なわけですが、この映像が「より異なっている」場合に人は近くにあると認識します。
VR映像は遠くのものを見るとき、平面動画だろうが立体動画だろうがそれほど大差なく感じられます。これは左右のレンズが集めた映像が遠くほど差がなくなるためです。
一方、近づくほど複数レンズで撮影した効果は大きくなります。いわゆるこれが臨場感の正体です。ここで問題なのが、左右異なる映像を重ねて、おかしく見えないのかということです。実は人間が頭の中で補正して立体的に見えていると感じるのです。撮影の場合、さすがに近距離にも限度がありレンズ10cmあたりでぎりぎり一つの個体として認識できます。それ以上近づくとさすがに映像を重ねて見るのが難しくなります。
しかし、あえて10cmより接近するのも手法としてはありです。左右映像はずれて見えますが、それは現実に目の前にモノがある場合も同じです。例えば動物が顔をなめてくる映像などで臨場感を表現するなら10cm以内の近距離で撮影するのもアリなのです。
VRでコンテンツを作る場合は、平面映像よりも圧倒的に距離に意識を払うことが大事です。どうやって近距離映像を撮るか、企画自体もVRに沿ったもので考えていく必要があります。
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