【おたすけチャンス】はすぐそこに 神弘分教会 小田貴洋


◯未熟な自教会青年


私、普段は自教会青年という肩書きで生活していますが、実際は仕事メインでちょっと教会のことを手伝っている程度の未熟者です。お道と世上の狭間に立ちつつ、「人助けしないとなぁ」と、心のどこかでちょっと野望を持ちつつ現実と戦っている、という現状です。


◯ある雨の日の出来事


2年前のある雨の日、仕事を終えた私は、何を思ったのか、いつもとは違う道で帰ろうと思い立ち、車を走らせました。元々車の運転が好きなので、ちょっとドライブして帰ろうという軽い考えだったと思います。

次第にあたりは真っ暗になってきたので、そろそろ帰ろうと思って近所の農道を走っていると、暗がりの中に一台の車が止まっているのを発見しました。通り過ぎようとしましたが、いや、止まっているというか、よく見たら傾いている…?

その車、真っ暗な田んぼの中に頭から突っ込んでいました。これはまずい!と思い近くに車を停めて様子を見に行くと、運転席に女性が座っておられました。「大丈夫ですか?」と声をかけると、パニック状態で会話もできない状態。幸いケガは無さそうだったので、ゆっくり車から降りてもらい、とりあえずレッカーを呼びました。待っている間に話を聞くと、暗がりで側溝に気付かずにタイヤがはまってしまい、そのまま突っ込んでしまったとのことでした。

この時の私、実はかなり動揺していました。まさかこんなことになるとは…。しかし、内なるおたすけ心が突如湧き上がり、レッカーが来るまで、なんとかこの人を助けねば!安心させねば!と思い、レッカー到着までの30分間、雨の中でしたが事故現場の交通整理をしながら、不安にならないよう根拠のない「大丈夫ですよ!」を女性に向けてただ連呼していました。


◯おたすけは突然やってくる!


今回の事故のことは、何気ない日常に突然起こった待望の【おたすけチャンス】でした。その時すぐに行動に移せたのは、今まで私を仕込んでくださった先輩先生方のおかげ、そして紛れもなく教祖のお導きだと思っています。

しかし、過去を振り返ってみると、電車で席を譲るか悩んで結局勇気が出なかったことや、困ってそうな人がいてもそのままスルーしてしまうことなど、些細なおたすけチャンスを逃してしまうことは多々ありました。その都度、「やっぱり声かけとけばよかったな」と後々反省するんですよね。

【おたすけチャンス】は、自分がどんな状況に置かれていたとしても、今ここ!というタイミングで突然やってくるイベントだと思います。そのイベントをスルーするのか、即行動に移すのかでは、大きな違いがあることは一目瞭然ですよね。


◯【おたすけチャンス】を確実にモノにするために


事故発見の直前、ドライブしながらYouTubeで青年会本部の「千遍」を聞き流していました。その時のお話が「誠真実」について。人の良いよう喜ぶようたすかるようにすることが、普段の生活でも肝心だというような内容だったと思います。まさしくその通りだなぁと感じたと同時に、これを常に意識することが大事だと思いました。

誠真実を意識していれば、自然と自分の心におたすけのアンテナが立ち、周りの困っている人に目が行くのだと考えました。目が行けば、あとは行動あるのみ。これが難しいですが、まずはどこにでもある【おたすけチャンス】を見つけられるように、人の良いよう喜ぶようたすかるように、という心持ちで通ることが、私の中のおたすけの第一歩だと確信しました。


◯神様はおたすけする人が好きすぎる


翌日、私が仕事で不在の時に、その時の車の女性が自教会にお礼に来てくださいました。「雨の中、とても不安でしたが、おたくの息子さんが常に寄り添ってくれたおかげで、とても安心しました。心優しい人でした」という有難すぎる伝言と大好きなビール2ケースを置いて帰られました。ちょっとおたすけしただけなのに、神様、もうプレゼントくれるんですか。早過ぎませんか?笑。と、目の前の好物に欲の心とニヤケ顔を抑えられない私。まだまだ未熟者ですが、いつか素敵な「おたすけ好青年」になれるよう、誠真実の心をもって日々精進していきます。



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