「+αの心遣い」讃一分教会 村上弘祐

はじめに


唐突ですが、この原稿を執筆中のいままさに、私は猛烈に感動しています。
それは一週間以上も前の出来事であるのに、感動の余韻がいまだ私の心に留まっています。
何かというと、私を大阪まで運んでくれたバス運転手さんの心遣いにです。
私が経験したこの感動と日々の心遣いの大切さを皆さんと共有できればと思います。

高速バスにて

 高松在住の私はおぢばに帰るのにバスをよく利用します。高松⇒大阪を約3時間半かけて走るバスに乗り、大阪⇒天理まで約1時間かけて電車に乗ります。
私がおぢば帰りしたその日は3連休の初日、しかも午前中で、バスターミナルには多くのお客さんで一杯です。次々とバスがくる中で、現場はやや混乱しています。そんな中、ひと際大きなハッキリとした声で「大阪行きの○○バスは、こちらです。WEB予約のお客様はスマホの画面を予め用意しておいて下さいねー」と親切に案内して下さった運転手さんこそ、私が感動した運転手さんです。サンドウィッチマンの伊達さんにそっくりなその方のお陰で、私を含めた乗客は整然と並ぶことが出来ました。「この運転手さん、見た目は怖いけど、きっといい人だ」私が抱いた最初の印象です。

素敵な運転手さん

 その後、大阪に到着するまでこの運転手さんの小さな心遣いは続きます。途中休憩に立ち寄ったSAでは私たちのバスと似たようなバスが数多く停まっており、乗客の私たちが乗り込む際に、混乱しないようナンバープレートを事前に伝え、さらにハザードランプを点灯してくれます。大阪駅到着間際には、初めて大阪を訪れた人の観光がスムーズにいくよう配慮し、鉄道沿線の乗り場までの道のりを詳しく車内で案内してくれます。バスが到着した際は、小さなお子さんを連れたお母さんの荷物をあらかじめトランクルームから取り出してくれます。降りるときには、私はすっかりこの運転主さんのフアンになり、またこのバスに乗ってみたいと思うまでになっていました。


これまで何十回とバスに乗ってきた私ですが、ここまでサービスに感動したのは初めての経験です。あくまで私の予想ですが、今回の運転手さんがしたことは、会社のマニュアルというよりはこの方が独自に行ったものではないかと思います。それくらい臨機応変で、乗客に寄り添ったサービスであったからです。バス運転手として必ずしもしなければならない事ではないけれども、「少しでも快適に過ごしてもらいたい」「一人でも多くの方に喜んでもらいたい」その想いが具体的な心遣いとなって、私たちの乗客の喜びに繋がったのだろうと思います。

「世界は誰かの心遣いでできている」

某コーヒーメーカーのCMで聞いたキャッチコピーを勝手にアレンジしました(笑)
世の中の全ての人が、やるべきことを一生懸命しているその毎日に、ほんの少しの心遣い、+αの優しさを上乗せする事が出来れば、世の中はきっと、着実に、陽気暮らしに近づいていくと思います。そんな世の中の一部である私も、今回の運転手さんのように小さな心遣いを少しずつでも積み重ねていければと思います。
拙い文章にお付き合い頂き、誠にありがとうございました。

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