好きな色の話。
ピンク色が好きだ。桜色、桃色、薄紅色、ショッキングピンク、この頃の流行で言えばくすみピンク。どれも好き。
ピンクが好きになったのは、実は就職してしばらく経ってから。それまで「わたし、イコール青」と周囲から言われることが多かったけれど、今のわたしの周りを見渡すと様々なピンクが目につく。パステルピンクは年齢的にも可愛すぎて気恥ずかしいけれど、一番気に入っているのは赤とピンクの間くらいの少し濃いトーン。それが今の気分。好きになった明確なきっかけはなかったように思う、気づけば目につき、集まっていた。
以前、青が好きだった頃はずっと自立したいと思っていた。自分で働いてお金を稼いで、好きなものを買って好きなように生きたいと常に願っていた。実家暮らしだったので就職しても門限が休日18時の家、買ったもの一つ一つに否定的なコメントをする家族。愛されていなかったわけではないけれど、そんな環境が積もって強迫観念のようになっていたようにも思う。実際に誰の援助もなく暮らすようになり(もちろん、様々な方向から助けていただいているけれど、金銭面という意味で)、無理して他人の目を気にして生きなくてもいいんだと思えるようになったのは、確かにピンクが好きになってからだ。ピンク色は、わたしにとって肯定の色だ。だから、わたしはピンク色が好きだ。