どうせ死ぬなら謝って!(転2)

そうだ。私が死のうと決めたきっかけは
失恋だった。

当時私は生まれて初めて一生一緒にいたいと
思う彼と別れたばかりだった
それもややこしい別れ方
ただ、嫌いになったから別れるとかそんなんじゃなく、なんかよくわからんけどややこしかった

私は彼が好きだった。別れてからも好きだと伝えに行ってしまったほどに好きだった(アホや)

彼は昭和の大嘘つきで、ロマンス詐欺かと思うほどに嘘をつきまくっていた
それは自分の生い立ちから、別れた元カノとの関係に至るまで。私からしたら丸ごと嘘だった

そりゃ私も悪いところはいっぱいあった
彼の気持ちにあぐらを書いて好かれる努力をやめてしまった。それは私の悪い癖だ
手に入ると急に冷めて新鮮なものが良くなる
私が男だったら確実に愛人が何人もいただろう

話はそれたが、そんな私が初めてずっと好きだと
思えた相手が大嘘つきだった
同棲までしていたのに、最後までとても不誠実な嘘をつき続けられた私は心底傷ついた
私は嘘だけはつかない。例え相手を傷つけてしまうことであっても、嘘は相手に対して誠実ではないと思うから
傷つける結果になったとしても、最後ぐらいは
正直に全てを打ち明けて欲しかった
でも無理だった
そして自暴自棄になり、全てがどうでも良くなった

彼は最初は本当に冴えない田舎の青年だった
服もダサい。でも面白くて男気があった
今考えると、もしかしたら彼はスパイが何かだったのかもしれない。アンミカみたいに。
そう思えば命をとられずに済んでよかった。
私が勝手に命をすてかけたけど(アホや)

その後、別れて私は一人暮らしを始めるのだが
何度か私を見かけたらしい
都合の良い女にするつもりだったのだろう
「お前さえ良ければ今までみたいな関係を続けたい」とハッキリ言われたことがある
「もう好きじゃないから無理」と言ってやったさ
好きだったけど
そこでも私は傷つけられた
それで死にたくなった

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